でんこの元ネタ
■No.41 南郷にちな(Nango Nichina)
 ■タイプ:ディフェンダー
 ■誕生日:10月10日

■出身駅: JR九州 日南線 南郷駅(宮崎)
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こちらは国道448号線が国道220号線に合流する南郷駅前交差点付近です。
名前の通りこの交差点の前にJR日南線の南郷駅があります。
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交わる国道220号線から見た駅前付近。
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国道448号線はこの南郷駅前から宮崎市方面は
併用区間として国道220号線と同じ道となっています。
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東側からみた交差点付近の光景。
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こちらがの駅舎の外観となります。
1936年(昭和11年)に国鉄志布志線の延伸によって開業した駅で、
駅舎の建物は1952年(昭和27年)に鉄筋コンクリート製に改築されたものです。
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駅前広場の様子です。
国道の交わるT字路に面して
ロータリー状の広場が設けられています。
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広場の東の一角にはご覧の宮崎交通バスのバス停があり
路線バスが発着をしています。
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反対方向のバスのバス停は駅前交差点の東方に置かれています。
こちらの国道沿いには若干の店舗が集まっていました。
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一旦駅舎の前へと戻ります。
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こちらは駅舎の中の待合室の様子です。
部屋の中央部に物が置かれておらず開放的なので
実際よりも広めに感じます。
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駅の入口の脇にはご覧の窓口が。
建物に南郷の観光協会が入っており、切符の委託販売を行っています。
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窓口脇の時刻表と運賃表。
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待合室の片隅に置かれたチョロ船(木造無動力帆船)とカツオ船の模型。
南郷はカツオの一本釣り漁法のメッカであり
一本釣りの漁獲量が20年間連続して日本一となっています。
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こちらは改札付近の様子です。
改札のラッチ前の立て看板は先日JR九州が行ったキャンペーンで
南郷駅が「マンゴー駅」となった時のものです。
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構内側から見た駅舎の改札付近です。
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改札脇には観光協会のレンタサイクルの案内看板がありました。
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駅舎の前にはホームとの連絡の為の構内踏切が。
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踏切からホームを見るとご覧の様に右へとゆるやかにカーブを描いています。
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こちらがホームの様子です。
この南郷駅は単式ホーム1面1線のみとなっています。
引き上げ線は構内にあるものの列車交換はできません。
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ホーム東端の宮崎駅方面には構内踏切へのスロープが。
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西端の志布志方面はご覧の光景となっています。
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ホームから見た駅舎。



■モデル車両: JR九州 キハ125系気動車400番台 海幸山幸
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こちらの列車は日南線の観光特急である「海幸山幸」という列車です。
車両のデザインはJR九州の観光列車を軒並み手がけている
水戸岡鋭治氏の手によるものです。
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それまで優等列車の走っていなかった大隅半島の日南線に
宮崎県南部地域を結ぶ観光列車として
2009年(平成21年)10月10日より運行を開始しています。

駅メモのでんこ「南郷にちな」の誕生日が10月10日に設定されていますが、
これはにちなのデザインモチーフである
「海幸山幸」の営業運転開始日が元ネタ
と見て良いでしょう。


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【上写真・高千穂鉄道TR-400形402号車「天鈿女(あまのうずめ)」】
「海幸山幸」の車両は元々は、宮崎県にあった第三セクター路線である
高千穂鉄道を走っていたTR-400形という気動車でした。

TR-400形は古事記や日本書紀の神話の舞台である高千穂を走る鉄道に
「トロッコ神楽号」として2003年(平成15年)3月から運転を開始した観光列車で、
一時期は観光利用客が倍増するなど一定の成果を上げた列車でした。

しかし高千穂鉄道は2005年(平成17年)9月6日の台風14号の被害によって
路盤の崩落や橋梁2箇所が流出するなどの億単位の被害を蒙り運行を休止。
そのまま復旧することができずに2008年(平成20年)に廃止となっています。

駅メモの「南郷にちな」は「暴風雨を異常に怖がる」という設定がされていますが
これは「海幸山幸」の前身である高千穂鉄道時代の被害がモチーフ
となっている様です。

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そして5年ほどしか使っていなかったTR-400形の2両は
廃線後に共にJR九州へと売却されました。
JR九州小倉工場で改造を施されて特急「海幸山幸」となり、
キハ125形に編入され400形として現在に至っています。

特急名となった「海幸山幸」という名前も、古事記や日本書紀にある
日向神話の山幸彦と海幸彦が元となっています。
高千穂鉄道時代も日本神話とモチーフとしていましたが、
JR九州で生まれ変わった後も引き続き日本神話が元となっています。

駅メモの「南郷にちな」の衣装が巫女のようなデザインなのも
このあたりの神話モチーフが由縁なのでは無いでしょうか。


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こちらはキハ125-401の「山幸」です。
高千穂鉄道TR-401「手力男(たぢからお)」が種車となっている車両となります。

「手力男」とはアメノタヂカラオ(天手力男神)のことで、
日本神話では岩戸に隠れた天照大神が岩戸から覗いたときに
その怪力で天の岩戸を引き開けた神様、と言え場ば分かるかと思います。

またJRに移籍してからつけられた名前の
「山幸」とは山幸彦のことで山の猟が得意な神様です。
日本神話の火折尊(ホオリノミコト)にあたり、
神武天皇(初代天皇)の祖父にあたるそうです。
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車体の外装には地元の日南市の特産である
「飫肥杉」がふんだんに貼られています。
列車のデザインコンセプトである
「木のおもちゃのようなリゾート列車」を表現した外装となっています。

また、観光列車として風景を楽しむ為に窓が大窓となっています。
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車内に入り、こちらは南郷方の車端部の様子です。
運転台があり、乗降扉の後方にはサービスカウンターと
ソファーシートが置かれています。
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カウンターの反対側のソファーシートです。
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そして車両の中央部の座席スペースとなります。
こちらの車両は全席が指定席で、2+1のシートが7列で21席となっています。
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こちらは1列のシート。
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2列のほうのシートです。
肘掛や窓枠などにも化粧材として飫肥杉が使われています。
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そして宮崎方の乗降扉の手前のこちらのスペース。
私は最初はフリースペースなのかと思っていましたが
よく見てみると車椅子用に取られたスペースでした。
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車椅子スペースの目の前にはご覧の多機能トイレが。
壁には切り絵のようなデザインが施されていました。
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宮崎方の車端部にも気動車なので運転台があり、
その脇の貫通扉には隣の車両「山幸」ののれんが掛かっていました。


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キハ125-402の「海幸」です。
高千穂鉄道TR-402「天鈿女(あまのうずめ)」元となっている車両です。

「天鈿女」とは天鈿女命(アマノウズメ)という女性の神様で、
天の岩戸の前で踊りを踊って天照大神の気を引き岩戸を開けさせた
と言えば分かると思います。

またJR九州でつけられた「海幸」とは海幸彦のことで海の漁の得意な神様です。
古事記の海幸彦の神話はのちに浦島太郎の元ネタとなった事でも知られています。
日本神話では火照命(ホデリノミコト)にあたり
阿多の隼人(日向から大隅にかけての豪族)の祖神とされています。
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南郷方の車端部には運転台と、貫通扉に隣の「海幸」ののれんがかかっています。
そして乗降扉の後部には長いすのソファーシートと
車椅子スペースを兼ねたサロンスペースがあります。
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こちらがソファーシート。
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その向かいにあるサロンスペースのカウンターです。
上の棚には飫肥杉の木工細工が並べられています。
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車内客室の客席の様子です。
2+1のシートが10列あり30席が設けられてています。
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座席のヘッドカバーの色が違うのが分かりますが、
これは宮崎方の3列が自由席となっているが故です。
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テーブルは座席の背もたれには無く、
肘掛の中に収納されたものを取り出す方式となります。
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窓のカーテンは遮光カーテンでは無くすだれが使われていました。
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上の荷物棚にも杉材が使われていました。
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そして宮崎方の車端部です。
乗降デッキとなっており運転台があります。
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扉の前には小さなベンチシートが。
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余談ですがこちらは「海幸山幸」の車内販売で買った「おつまみセット」です。

【写真撮影・2018年8月】

でんこの元ネタ
■No.13 新居浜いずな(Niihama Izuna)
 ■タイプ:ディフェンダー
 ■誕生日:3月15日

■No.31 新居浜ありす(Niihama Alice)
 ■タイプ:ディフェンダー
 ■誕生日:6月23日

■出身駅: JR四国予讃線 新居浜駅(愛媛)
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こちらが新居浜駅の駅前の光景となります。
1921年(大正10年)に国鉄讃岐線の延伸によって開業した駅で、
国鉄時代には予讃本線の駅でしたがJR移管後に予讃線へと改められて現在に至ります。
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駅舎は1979年(昭和54年)に改築された時のものであり、
その後の新居浜市による駅周辺再開発事業に併せて
2012年(平成24年)に駅舎リニューアル工事が完成しています。
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駅の北側にはご覧の駅前広場があります。
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駅舎の北側正面にあるロータリーです。
「交通広場」と名づけられた駅前広場は再開発によって整備されており
大きめのロータリーには車寄せやモータープールを備えています。
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そして広場の車寄せの柱には、広場中央の赤いゲートのモニュメントの説明が。
モニュメントは「歓喜坑」と名づけられたものでした。

新居浜市には別子銅山という江戸時代に開かれた銅山がありました。
歓喜坑はその銅山が発見された時に最初の行動の名前ですので
銅山の象徴としてモニュメントになったのでしょう。
住友財閥が発展する礎となった銅山でもあり、街の発展の元であった鉱山なので
新居浜市にはいたるところに「銅」や「あかがね」と銘する物があります。
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例えば車寄せの屋根の柱などに使われている煉瓦は
「鍰(からみ)煉瓦」と呼ばれるもので、
銅の精錬で出たスラグ(鉱滓)と呼ばれる廃棄物を利用して造った煉瓦です。

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広場に面した駅舎の並びにはご覧の駐輪場が。
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駐輪場前には線路の車止めやポイント転轍器が
モニュメントとして置かれていました。

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そして駅舎を出た左側、交通広場の西隣には
ご覧の広場スペースがあります。
「人の広場」と題されたこの広場は駅前再開発によって整備され
2015年(平成27年)より供用されています。
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こちらは広場に置かれた「歓迎の門」と題されたオブジェです。
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「あかがねの流れ」と題した、別子銅山を表現した
水盤を並べた水の出るオブジェ。

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そして駅舎の東側の隣すぐには
駅の南北を連絡している跨線橋の自由通路があります。
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自由通路から見える駅周辺の光景です。

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駅舎へと戻り改札前の様子です。
リニューアルによって駅舎の外は近代的外観になりましたが
中は1979年(昭和54年)以来のものなので
若干レトロ感を感じる光景です。
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ホーム側から見た改札の光景。
有人改札となっています。
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駅舎側の1番線ホームです。
この駅も「国鉄式」と呼ばれる単式ホームと島式ホームが一本づつとなっており、
基本的に行き違いの列車がいなければ特急、普通列車を問わず
上り列車下り列車ともにこちらの単式1番線ホームへと入線をします。
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ホームにある「新居浜太鼓祭り」の銅板レリーフ。
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レリーフの前には観光案内の表示がありました。

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二つのホームを連絡する跨線橋の中の様子です。
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跨線橋から見た駅構内の様子。

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こちらは島式の2、3番線ホームです。
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2番線は行き違い時に使用するホームであり、
特急同士、普通列車同士の場合に下り列車が入線します。

また3番線は、特急と普通列車の行き違いの場合の際に
普通列車が入線するホームとなっています。
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ホーム上にある観光案内版。

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そして3番線の南側にはJR貨物の貨物ヤードがあります。
定期貨物列車も設定されており、この駅で日中に積み込みをしている姿が見られます。

【写真撮影:2017年8月】



■モデル車両(いずな): JR四国8000系電車
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元々は1972年(昭和47年)3月15日のダイヤ改正で
四国初の特急列車「しおかぜ」が誕生したことがルーツとなります。
駅メモのでんこ「新居浜いずな」の誕生日が3月15日なのは
この特急しおかぜの誕生した日付が元
で間違い無いでしょう。

特急しおかぜは当初はキハ181系という気動車で運行していましたが、
1986年(昭和61年)にはキハ185系が投入され、
予讃線の電化が完成した1993年(平成5年)のダイヤ改正より
上の写真の8000系を主力とした「しおかぜ」「いしづち」の両特急が
本格的に運行を開始しました。

以来四国を代表する特急電車として
長らくフラッグシップトレインとして活躍をしている列車
となります。
いずな_ありす84
1988年(昭和63年)の本四備讃線(瀬戸大橋線)開通によって
予讃線の特急列車は岡山発着が「しおかぜ」、高松発着が「いしづち」となり、
宇多津駅または多度津駅での増解結によって
「しおかぜ」と「いしづち」が連結して松山まで運行しています。

その為8000系電車も「しおかぜ」として走る場合と「いしづち」として走る場合があり、
L編成(5両編成)とS編成(3両編成)の2種類の編成が運用
されています。


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こちらはJR四国8000系のS編成先頭車両である8号車の8500形です。
編成記号ではTc1となり、動力のない制御車(運転台のある車両)となります。
ご覧の通り非貫通式の流線型の車両となっており、
通常は特急しおかぜの高松方の先頭車両となって運用されています。

駅メモのでんこである新居浜いずなのコスチュームの胸元のデザインが
この8500形のカラーリングと同一
であることから、
この車両がいずなのモチーフであることが分かります。
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高松方の車端部の乗降デッキです。
運転台の真後ろのデッキなので乗り降りの扉のみとなっています。
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車内客室の様子です。乗降口にも表示されていた通り
「S-Seat」と呼ばれるより上質な難燃木材製座席が設置されています。
これは2004年(平成16年)の列車リニューアル工事によって交換されたものです。
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松山方の車端部の乗降デッキには自販機とフリースペース、
そしてトイレと洗面所が設けられています。
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洗面所は受け皿が柄の陶器だったり照明がしおかぜのロゴの形だったりと
なかなか凝った作りのものが置かれていました。


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S編成二両目となる7号車の8300形です。
編成記号Tで動力の無い付随車となります。
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こちらが車内の様子です。
指定席車はリニューアル工事によって木目の化粧板が貼られるなど装飾がされていますが、
こちらの普通席車両は化粧板が無く無骨な外観となっています。
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そして客室の高松方のドア脇にはご覧の壁がせり出しており、
座席が片側だけ設置された状態となっています。
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乗降デッキ側から見てみると、この出っ張りは多目的室であることが分かります。
他の列車の多目的室は授乳室などに使うケースが多いですが
この列車ではサイクルラックが置かれて自転車の持ち込み場所になっていました。


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そしてS編成の高松方三両目の6号車である8200形
編成記号はMcで、制御動力車(モーターと運転台のある車両)となります。
この車両も先頭車両として走れる車両ですが、
連結運転に対応した貫通型となっています。
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そして屋根には菱形のパンタグラフが。
振り子式車両であるこの車両のパンタグラフは
台車とワイヤーでつながっていて
常に鉛直方向を保つ仕組み
となっているそうです。
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客室の中は他の普通車の客車と同様のシートが設置されています。
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松山方の車端部の乗降デッキは運転台の真後ろですので
扉のみとなっています。



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こちらはL編成の松山方先頭車両である1号車の8000形です。
流線型の非貫通車というのはS編成の8500形と同じです。
編成記号ではThscとなり、T(付随車)、h(グリーン席と合造の半室普通席)、
s(グリーン車)、c(運転台のある制御車)となります。
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この1号車はS編成の8500形とは違って
屋根の上にパンタグラフが搭載されています。
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1号車の車端部にある半室のグリーン席の様子です。
1+2列の3列シートとなっています。
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1号車のもう半室の指定席エリア。
2+2列の4列シートですが「S-Seat」が使用されています。
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こちらは岡山・高松方の車両後方部の乗降デッキです。
トイレと洗面所、自販機とフリースペースが設けられています。
指定席車なので洗面所の陶器も柄物が使われています。


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L編成の松山方二両目の2号車、8100形です。
編成記号ではM2となりモーターのある動力車となります。
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松山方の車端部の乗降デッキです。
付属の設備などは無く乗降の扉のみとなっています。
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客室車内です。指定席車なので青いモケットの「S-Seat」の車両となっています。
通路や窓枠などには木目の化粧材があしらわれています。


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L編成松山方の三両目の3号車の8150形
編成記号M2でこの車両も動力車です。
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この車両は屋根にパンタグラフが搭載されています。
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車内客室の様子ですが、指定席車なのでシートも「S-Seat」となっています。
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こちらは松山方の乗降デッキですが、
トイレと洗面所が置かれています。
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そして高松方の乗降デッキですが、
こちらは乗り降りの扉のみとなっています。


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こちらはL編成の松山方四両目の4号車、8300形です。
編成記号はTで付随車となります。
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車内客室の様子です。
自由席車となっています。
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松山方の車端部です。
この車両も純粋な客車で乗降デッキも扉のみとなっています。


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そしてL編成の五両目となる5号車の8400形です。
編成記号Tc2でモーターが無く運転台のある制御車となります。
連結に対応しており貫通扉が前面にある構造となっています。
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車内客室の様子です。
基本的に自由席車となっていますが、
松山方の車端部の1席が車椅子対応シートとなっています。
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そして車椅子席に近い松山方の乗降デッキには
多目的トイレ、洗面所、男性用トイレ、
そして多目的室が設置されています。
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対する高松方の車端部には運転台がありますので
乗降デッキは運転台の後ろで扉のみとなっています。



■モデル車両(ありす): JR四国8600系電車
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こちらの8600系電車は、2000系気動車の老朽化による置き換えの為に
JR四国が21年ぶりに新造開発をした列車となります。

JR四国と車両メーカーが共同で開発した車両は
「レトロフューチャー」をデザインコンセプトとしており、
先進性と懐古性を併せ持った外観となっています。

2014年(平成26年)6月23日に予讃線で特急「いしづち」として営業運転を開始。
駅メモのでんこである「新居浜ありす」の誕生日が6月23日に設定されているのは
8600系の営業運転開始日
と見て間違い無いでしょう。
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この8600系は貫通式車両となっていますので、
運用に関しては2両編成と3両編成を1ユニットとして運行されています。


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まずこちらは3両編成の松山方の先頭車両である8700形です。
編成記号はTscで、T(付随車)、s(グリーン車)、c(制御車)となります。
客室はグリーン室と普通室の合造車となっています。
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屋根の上にはシングルアームのパンタグラフが。
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運転席のすぐ後ろの半室のグリーン席の様子です。
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グリーン席最前列のフットレストとテーブル。
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車両後方(岡山・高松方)の乗降デッキには車椅子対応の多目的トイレ、洗面台、
そして多目的室と男性用トイレが設置されています。


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松山方二両目である8800形です。
編成記号はTで付随車となります。
8600系では唯一の中間車両となります。
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車内客室の様子です。
シートモケットはオレンジ色となります。
中間車両で両端のデッキにトイレなどの設備は無く、
純粋の座席のみのある客車となります。


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こちらは3両編成の岡山・高松方に編成される8600形です。
編成記号はMcでM(動力車)c(制御車)となり、
モーターを搭載し運転台のある制御動力車となります。
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2両編成の場合も岡山・高松方に編成される形式の車両であり、
連結して5両編成の場合は1編成に2両の8600形が連結されるということになります。
いずな_ありす60
車内客室の様子です。
この車両の座席のモケットの色はグリーンとなっています。
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そして8600系が「いしづち」として走る場合、
高松方の先頭車となった8600形の高松方の半分の席は
ご覧の通り指定席となってヘッドレストカバーの色が変えられています。
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運転台と反対側の松山方車端部の乗降デッキには
自動販売機と男性用トイレ、そして洋式トイレが設置されています。


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そして2両編成の松山方先頭車両である8750形です。
編成記号はTcで制御付随車となっており運転台があります。
また屋根の上にはシングルアームのパンタグラフがあります。
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松山方の乗降デッキです。
運転台の真後ろとなっており乗降扉があるのみとなります。
デッキからは運転台の様子を見る事が可能です。
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こちらが8750形の車内の様子です。
座席モケットはオレンジ色となっています。
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車内最前列の様子です。
最前部左側に運転台のある車両ですが、運転台後方は壁となっています。
その為ご覧の通り前方が展望できるのは右側の座席のみとなります。
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そして運転台と反対側の車端部の座席を見ると
ご覧の様に車椅子対応座席となっています。
1席のみの座席には車椅子固定用ベルトが装備されており、
反対側は座席が無く車椅子のまま乗車できるスペースが取られています。
いずな_ありす57
高松・岡山方の車端部の乗降デッキです。
車椅子対応の多機能トイレの他、洗面台、そして男性用トイレがあります。

8700形にも同様の設備がありますが、
手すりなどが8700形はグリーンなのに対して
8750形はオレンジである点が違いとなります。


いずな_ありす63
またこの8700系は各車両の座席の肘掛けに
ご覧のようにコンセントが装備
されています。
ですので携帯電話などの充電が座席で可能となっています。

【写真撮影:2018年8月(一部2017年8月)】

いさりび鉄道96
道南いさりび鉄道線の続きです。


その1(木古内駅━上磯駅)はこちら



いさりび鉄道97
上磯駅から木古内方面は上り線となっていますが、
7時台の始発列車が出た次の次発は11時台となっており、
実に3時間の間が開いています(2018年3月改正ダイヤ)。
いさりび鉄道98
木古内駅から上磯駅への列車は午前中4本設定されていることから
朝のダイヤは函館へと向かう通勤通学客を想定していると思われます。
実際に上磯駅には折り返し専用のホームがありますし、
木古内━上磯間が「沿岸の漁村」といった光景だったのに対して
上磯駅以北は函館のベッドタウン的に住宅が増える印象があります。



いさりび鉄道99
こちらは北斗市総合文化センター「かなで~る」という施設で、
コンサートが行われるホールや図書館などが入った公共施設となります。
いさりび鉄道移管後に駅の副名称に含まれている施設です。
いさりび鉄道a01
そのかなでーるの前の道を南へと進むと
まもなくいさりび鉄道の踏切があり、その脇に駅があります。
いさりび鉄道a02
こちらが清川口駅の駅舎となります。
1956年(昭和31年)に国鉄江差線の駅として開業した駅であり、
現在の駅舎は1979年(昭和54年)に改築されたものだそうです。
外壁補修中で足場と幕があるのが残念ではありますが。
いさりび鉄道a03
駅舎入口付近の光景です。
いさりび鉄道a04
中の待合室の様子。
かつての券売窓口であろう場所はありますが、
現在は無人駅ですので待合スペースのみとなっています。
いさりび鉄道a05
ホームの様子です。
単式ホーム1面1線の棒線駅となっています。
いさりび鉄道a06
そしてこちらがホームの裏手に見える建物で、
副駅名にある北斗市役所の建物となります。
駅の南隣に1983年(昭和58年)に上磯町役場として完成したもので
現在は北斗市役所の本庁舎として使用されています。
いさりび鉄道a07
市役所前から駅方向を見ると、踏切の先にかなでーるが見えます。



いさりび鉄道a08
こちらは次の久根別駅の駅前の光景です。
駅の前で道道456号線が直角に曲がっており、
南に鉄道と並走している国道228号線(松前国道)へと合流しています。
いさりび鉄道a17
駅側から見た駅前交差点付近。
いさりび鉄道a09
そして交差点前にある駅舎です。
1913年(大正2年)に国鉄上磯軽便線の駅として開業した駅ですが
駅舎は1979年(昭和54年)に改築されて現在に至っています。
いさりび鉄道a10
駅舎の中の様子。
1986年(昭和61年)に無人化されるまでは駅員がいたので
券売窓口の跡が残っています。
いさりび鉄道a11
駅舎からホームへはご覧の階段で上がります。
ホームは単式1面1線と島式1面2線の計3線となっています。
いさりび鉄道a12
1番線ホームです。駅舎のあるホームとなります。
木古内方面行きの上り線ホームで単式ホームです。
いさりび鉄道a13
ホーム間を連絡している跨線橋です。
この跨線橋はホーム同士の他に駅の南北を繋ぐ自由通路をも兼ねています。
いさりび鉄道a14
島式の2、3番線ホームです。
函館方面行きの下り線ホームですが
列車交換時の退避や行き違いにも使用される為、
木古内方面の上り列車が入線することもあります。
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そして駅の北側へもご覧の跨線橋の階段があって出る事ができます。
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駅の北側には特に広場などはなく、
直接住宅地へと通じています。



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こちらは久根別駅から東へ1.2kmほど進んだ
北斗市の市営久根別団地の北側付近です。
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いさりび鉄道の線路が団地と隣接して走るこの場所に次の駅があります。
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こちらが東久根別駅の駅舎の外観です。
1986年(昭和61年)に国鉄江差線の臨時駅として開業した駅で、
「国鉄最後のダイヤ改正で誕生した道内15駅のうちの1つ」なのだそうです。
ご覧の通り駅舎はワフ29500形貨車を改造した貨車駅舎となっています。
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東側からみた駅と駅前の様子です。
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この付近の線路は築堤上を走っており、
駅舎の前へ構内に通じる踏切へと上がる階段があります。
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踏切を抜けて線路の北側の住宅地へも抜けることができ、
こちらは北側から見た踏切付近の様子です。
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そして駅舎の前の通路を抜けるとホームへと入れます。
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駅舎の中には自動券売機もありますが
扉が開いているのは7時から20時までとなります。
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ホームの様子です。
仮乗降場が出自だけあり単式ホーム1面線の棒線駅となっています。



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こちらは東久根別駅から東へと2.7kmほどの付近です。
国道228号線や海岸と並走してきたこちらに次の駅があります。
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七重浜駅の駅舎の外観です。
こちらの駅は見ての通り橋上駅舎となっています。
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駅前の広場の横には北斗市役所七重浜支所「れいんぼー」の建物が。
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正面から伸びるこちらの道は道道1067号七重浜停車場線で
400mほどで国道227号線と駅を連絡をしています。
また国道の先は噴火湾(内浦湾)があり、
駅は津軽海峡フェリーの函館側の最寄り駅となっています。
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跨線橋を上がると中ほどに待合室への入口があります。
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この駅の跨線橋も駅の南北を連絡する自由通路を兼ねており、
駅裏側の線路北側の出口へと出られます。
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北側の駅出口前はご覧の通り住宅地の真っ只中となっています。
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そして跨線橋へと戻り、橋上の待合室の様子です。
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階段を下りるとホーム側にも扉が設けられており
風雪をしのぐベンチが置かれていました。
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こちらがホームとなります。
島式ホーム1面2線となっています。
1番線が上り木古内方面、2番線が下り函館方面となります。



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こちらは国道5号線の五稜郭駅前交差点です。
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七重浜駅から南東に2.7kmほどのこの交差点の前には
名前の通り駅と駅前広場が隣接しています。
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こちらが五稜郭駅の駅舎の外観です。
1911年(明治44年)に国鉄函館本線の駅として開業しており、
いさりび鉄道の前身にあたる国鉄上磯軽便線が
1913年(大正2年)にできて乗り換え駅となっています。

駅舎は1977年(昭和52年)に改築されたものですが、
2011年(平成23年)にリニューアルが行われて
正面の駅名標が星型になるなどしています。
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駅前の広場はご覧の通り広く、
中央部をバスやタクシーの停留スペースとして
その周囲を一方通行のロータリーとしています。
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国道を挟んだ駅の正面にあるビックカメラ。
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その脇には交差点から「五稜郭駅前通り」という道が
正面へと伸びています。
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再び駅舎へと戻り入口へ。
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駅舎の入口は風除室が作られており、
脇には喫煙ルームがありました。
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中の待合室の様子です。
JR北海道と道南いさりび鉄道共同使用駅ですが、
駅の管理はJRが行っており券売機も改札脇にはJRのものが設置されています。
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そしてJRの券売機の横にはいさりび鉄道の券売機もあります。
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改札前の券売窓口に張られたホームの案内図。
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図の通り改札を入ると右手に通路が延び跨線橋への階段があります。
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跨線橋の中の様子です。
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五稜郭駅は島式ホーム2面4線となっており
跨線橋が駅舎とそれぞれのホームを連絡しています。
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まずはこちらが島式の3、4番線ホームです。
4番線が函館方面行きの上り線ホームとなります。
いさり火鉄道では函館方面が下りでしたが、
五稜郭駅より先はJR函館本線となりますので函館方が上りとなります。
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駅舎に近い方が3番線となりますが、
こちらは待避線となっているので駅名標も3番線側は空白になっています。
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跨線橋の北側にもホームが延びていますが、
旅客に使っている4番線ホーム側のみ継ぎ足されて延長されています。
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ホーム北端から見返した光景です。
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跨線橋へと戻って隣のホームへ。
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こちらが島式の5、6番線ホームです。
5番線が函館本線の下り札幌方面、
およびいさりび鉄道の上り木古内方面行きホームとなります。
6番線は臨時ホームとなり通常使用はしていない様です。
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そして6番線の跨線橋階段前付近には
ご覧の「0K000m」の表示がレールに書き込まれいます。
これはこの五稜郭駅を起点とするいさりび鉄道のゼロキロポストとなります。
かつては江差線の0kmの表示がホームに書かれていたそうですが、
最近新しく書き直されたらしくホームにペンキがこぼれていました


そして道南いさりび鉄道としてはこの五稜郭駅で終わりとなりますが、
いさりび鉄道の列車は全列車が函館駅まで乗り入れ運転をしています。
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こちらが函館駅の1、2番線ホームです。
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頭端式4面8線のホームを持つこの駅ですが、
1、2番線ホームのみは電化がされておらず気動車のみが入線できるホームとなります。
その為気動車で運行されているいさりび鉄道の列車がこのホームに入線しています。
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ホームを連絡している通路。
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こちらが改札の光景です。
改札の左脇にいさりび鉄道の券売機が置かれています。
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函館駅の駅舎の外観です。



以上で道南いさりび鉄道の全駅のご紹介となります。
駅メモでは「道南いさりび鉄道」として木古内駅━五稜郭駅間が収録されているほかに
「JR江差線」としても路線の一部として収録がされています。
これは江差駅━木古内駅間の廃線を扱う都合上、いさりび鉄道の区間が重複したものと思われます。


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こちらはau 4G LTEによる電波エリアマップです。
函館市街の区域だけに全域が電波圏内となっています。
トンネルなどもこの区間はありませんので駅へのアクセスには全く問題がありません


道南いさりび鉄道自体は全線で37.8kmであり、
全線でちょうど一時間程度の所要時間の路線です。
新幹線停車駅の木古内駅と、函館本線のターミナルである函館駅間を走っているだけに
路線までのアクセスは悪くない、というか良好だと思います。

ただ木古内駅━上磯駅間のいさりび鉄道は一日上下線ともに9本であり、
一時間から一時間半の列車間隔があります。
いさりび鉄道自体は一度乗れば難なくコンプできると思いますが、
廃線の江差線が近くにあることなどを勘案すると
それなりの計画が必要になる路線だと思います。


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新幹線も走る青函トンネルから貨物列車が乗り入れるという路線の性格上
木古内駅構内が新幹線同様に電圧が昇圧されている事などから、
全線電化されているにもかかわらずいさりび鉄道で運行している列車は気動車のみです。

通常の在来線交流列車入れないため、この路線を走る電車は
貨物を曳くEH800形電気機関車と四季島のみとなっています。


新幹線の並行在来線として切り離された路線ではありますが、
本州と北海道を繋ぐ青函連絡路線というその性格から
ローカル線ではありますがすぐに無くなってしまうことは無いでしょう。

ただ、北海道では現在唯一の第三セクター路線、
「北海道新幹線オプション券」を買えば18きっぷでも乗れますので
一度は乗ってみてはいかがでしょうか。


では。

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