三江線c55
JR三江線の続きです。

その1(三次駅━口羽駅)はこちら
その2(口羽駅━浜原駅)はこちら
その3(浜原駅━因原駅)はこちら



三江線b74
鹿賀駅
1949年(昭和24年)11月に開業した駅で
単式1面1線の棒線無人駅です。
三江線b75
こちらは江の川沿いの県道295号線の鹿賀駅付近。
向こう側に鹿賀大橋が見える場所です。
三江線b76
こちらが鹿賀駅の外観。
ホームに待合室があるのみとなっています。
三江線b77
県道と駅をつなぐ小路の脇にはご覧の看板が。
三江線b78
ホームから小路を見るとご覧の感じです。
三江線b79
ホームから反対側の江の川方向を見るとご覧の光景が。
三江線b80
待合室はご覧の感じで。
入口の軒に鳥避けのCDがぶら下げられまくっていました。
三江線b81
この駅の神楽愛称は「道返し」でした。

三江線b85
余談ですが、この鹿賀駅の最寄りには一部の好事家には有名な
「コインレストランかわもと」があります。
三江線b84
鹿賀駅からは目の前の鹿賀大橋を渡った江の川の対岸の国道沿いにあります。
距離にしておよそ400mほどですので歩いて6、7分といったところでしょうか。
三江線b86
こちらが店内で、要するに全てが自動販売機のドライブインです。
三江線b87
そしてこの店のメインがこのうどんとラーメンの自動販売機です。
三江線b88
何がメインかというとこの自動販売機、
代金を投入するとご覧の調理されたかしわうどんが全自動で調理されて出てくるんです。
かつて昭和の時代にはあちこちのドライブインで見かけたこの機械、
平成の現代では現役で稼動している機械を見つけるのは至難なのです。
…だからどうした、とか言わない方は是非。
三江線b99
そしてこのあたりはドライブインのある対岸は国道が走って道が広いのですが、
三江線に沿って走る方の道路は県道なのにご覧の通り車一台分しか幅がありません
運転に自信の無い方は覚悟のほどを。




三江線b82
石見川越駅
1931年(昭和6年)5月に開業した駅であり、
現在は単式1面1線の棒線無人駅となっています。
三江線b83
こちらは駅前の県道295号線。
ご覧の通り県道としてはかなり狭くなってきています。
三江線b89
こちらが駅舎の外観。
三江線b90
入口の軒下を見ると、駅名の看板にツバメの巣が。
三江線b91
駅舎の中です。昭和の香りが残っています。
三江線b92
駅舎の表側もまるで映画のセットのような雰囲気です。
三江線b93
駅の隣にある郵便局。
駅周辺には他には、駅正面の平屋の床屋さんしか無いので
この郵便局はひときわ目立ちます。
三江線b94
駅の神楽愛称は「頼政」



三江線b95
田津駅
1949年(昭和24年)11月開業の駅で単式1面1線の棒線無人駅です。
三江線b96
こちらが駅近辺の道路。
このあたりでは県道が三江線から逸れてしまっており、
駅の前を走るのは一般の市道です。
三江線b97
反対方向からみた駅の外観です。
見ての通り市道の脇で小高くなった場所を線路が走っており
駅も石垣の上に設けられています。
三江線b98
駅ホームへと登る階段。
三江線c01
ホーム上には待合室しか無く、中はご覧の通りベンチがあるのみです。
三江線c02
そして駅入口の階段と、隣の民家との間なのですが、
こちらに実は犬が飼われていまして。
この犬が超吠える犬らしく、私が見た時にはご覧の通り板で覆われていました。
駅に人が来るたび吠えるんでしょうね。
こうしてカメラを向けた瞬間「ヴヴゥゥゥゥ」と低いうなり声をあげてましたし。
三江線c04
ちなみにここまでの写真を見ると、この駅がすごい山の中の駅の様に見えますが
前の道の反対側は江の川の河原なのでご覧の通り広々としています。
三江線c03
駅の神楽愛称は「羯鼓・切目」となっていました。



三江線c05
川戸駅
こちらの駅は1930年(昭和5年)4月に開業した駅です。
この年は三江線の最初の区間である江津駅━川戸駅間 の13.9kmが開業した年で、
つまりこの駅は開業当初からの駅であり、最初の終着駅だった訳です。
現在はご覧の単式1面1線のホームのみの駅となっています。
現在は駅員はおらず無人駅となっています。
三江線c06
しかし開業当初の終着駅だけあって当初は相対式2面2線の駅でしたが、
1999年(平成11年)3月にJRの合理化の影響で三江線の他の駅同様に
こちらの駅も交換設備が撤去されました。
その為線路こそ撤去されていますが、
かつてのホームは今でも線路の反対側に残っています。
三江線c07
こちらが駅舎の外観です。
開業当時の駅舎が今でも現役で使われている様です。
三江線c08
駅舎の中の待合室の様子です。
駅務室は現在は地域のサロンとして使用されている様です。
三江線c16
駅舎の中から見た駅前の様子。
三江線c09
ホーム側の駅舎の軒先です。
三江線c10
駅舎の端の部屋の前にはかつて貨物を扱っていた名残りなのか
「第一種計量管理事業場」の札が掲示されていました。
現在はNPOが入居している様です。
三江線c11
この駅の神楽愛称は「鈴鹿山」でした。
神楽の駅名標が廃ホームの上にあったので、スマホではこれが限界でした…
私有地や鉄道用地に無断で立ち入る馬鹿な真似はしない方針ですので。



三江線c12
川平駅
こちらも1930年(昭和5年)4月の三江線開業と同時に開かれた駅です。
現在は単式ホーム1面1線のみの無人駅となっています。
三江線c13
かつてはこの駅も交換設備を持つ駅で、
今は使用されていない相対式ホームが線路の反対側に今も残っています。
駅名標もまだ綺麗に残っていました。
三江線c14
ホーム前には線路が撤去された後の枕木がまだ残っており、
また駅の先では線路が不自然に湾曲しているなど
かつての交換設備の跡を見ることができます。
三江線c15
こちらが駅舎の外観。
昭和5年の開業当時からの駅舎がまだ残っています。
三江線c18
駅前広場には立派な池が作られていました。
三江線c19
駅舎の中の様子。
有人駅だった時の窓口は紙で目隠しがされていました。

この開業当時からの駅舎や周囲の風景の残る川平駅は
映画のロケなどでも何度も使われている様子です。
参考
JR西日本 Blue Signal「あの風景を探して『砂時計』」
https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/bsignal/10_vol_132/landscape/index.html
石見フィルムコミッション~石見な風景「映画『砂時計』撮影風景」
http://iwamiko.blog88.fc2.com/blog-entry-137.html

三江線c17
こちらは駅の神楽愛称は「大江山」でした。



三江線c20
千金駅
この駅は三江線開業後しばらくしてからの1958年(昭和33年)7月に
後から追加新設をされた駅です。
駅はご覧の通りの単式1面1線の棒線無人駅です。

この駅も三江線の中で有数の秘境駅の一つに数えられている駅です。
まあ、江津市内からは車で15分ほどで付近まで来れますし
単に列車本数が少なくて周囲のみ家が少ないというロケーションなだけですが。
三江線c21
こちらが駅の全景。
駅周辺は小山と田んぼが広がるのみで、
農家がポツンポツンと散在する、いわゆる「散村」となっています。
三江線c23
この駅は県道112号線からはおよそ400mを
田んぼの中の農道というかあぜ道を進まないとたどり着けません。
地図によってはご覧の通り途中で道が無くなっていますし。
三江線c22
こちらが県道から駅へと向かう道。
普通乗用車で入ると舗装部分いっぱいになる道幅で、
離合(すれ違い)もままなりませんし
運転に慣れていない方はターンして戻るのにも困ると思います。
三江線c24
400m進むと見える三江線の金田踏切。
この踏切の脇に千金駅のホームがあります。

代行バスや社会実験で三江線の各駅を繋ぐバスが運行された時も
この千金駅はバスが通過したそうですが、
確かにバスは駅まで行けないですね…
三江線c25
駅舎は当然無く、ホーム上の待合室のみとなっています。
三江線c26
待合室の外壁には「千金駅」の看板が。
駅の神楽愛称は「大和武尊」でした。



三江線c27
江津本町駅
こちらの駅も千金駅と一緒に1958年(昭和33年)7月に開設された駅です。
単式1面1線の棒線無人駅となっています。

隣の市街地にある江津駅からはわずか1.1kmの距離にある駅であり、
徒歩でも17、8分ほどで着いてしまいます。
にも関わらず、「本町」と名前についておきながら
駅周辺があまりに何も無いことから
この駅も秘境駅の一つに数えられていたりもしています
三江線c28
駅前の県道112号線はご覧の通り。
三江線c29
自動販売機が1台あるのみです。
三江線c32
駅舎はこの駅にも無く、ホーム上に待合室があるのみです。
こちらはその待合室を県道側から見た光景。
三江線c39
待合室の中はご覧の感じです。
三江線c30
ホーム南端の三次方面側まで来ると、
見ての通り眼前の江の川が広がっています。
もう河口が近いだけに川幅も広くなかなかの光景です。
三江線c33
反対側のホーム北端の江津側を見ると
目の前にすぐ江津トンネルが見えます。
三江線c31
こうして見てみると
駅のロケーションが分かりやすいかと。
三江線c34
そして駅前の県道112号線の、
トンネル脇を北へと少し進んでみますと。
三江線c35
県道が太い配水管の下を潜っていました。
三江線c36
配水管の先すぐにはなにやら民家が見えます。
三江線c37
曲がり角まで進むと眼下には市街地が広がっていました。
駅からすぐのこの市街地には江津の寺社が集まっており
古い町並みがひろがっている地区でもあります。
三江線c38
江津本町駅の神楽愛称は「恵比須」となっています。


三江線c54
江津本町駅を出ると三江線は引き続き江の川のほとりを走ります。
河口部の江の川はかなり広くなっていますが、
何よりも三江線に乗っていて街が工場が煙突が見えるのが新鮮すぎて。



三江線c40
そして江津駅です。
三次駅から108.1kmやってきたここが終着駅です。
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線を持つ駅で、
三江線は島式ホームの3番線を使用しています。
三江線c41
かつてこの3番線の外側には数多くの側線があって貨物などが走り、
日本製紙江津工場への専用線まであったそうです。
ですが現在は線路は全て撤去されており、広大な敷地が残るのみとなっています。
三江線c42
その敷地の、3番線ホームとの反対側に
三江線のゼロキロポストがぽつんと取り残されていました。
山陰本線に所属する江津駅ですが、三江線の起点駅となっています。
三江線c43
島式ホームの西端にはなにやら石灯籠のようなものが。
三江線c44
反対のホーム東端には植え込みが作られていました。
三江線c45
この島式ホーム、3番線側から駅名標を見るとご覧の通り
三江線のラインカラーの水色となっていますが。
三江線c46
反対側の2番線は山陰本線の下り線(浜田・益田方面)なので
駅名標もオレンジ色になっています。
三江線c50
ホームにある三江線の時刻表。
まあ、ご覧の通りの本数です。
三江線c47
駅舎のある1番線とはこのブルーの跨線橋で連絡。
三江線c48
こちらが単式の1番線ホームです。
山陰本線の上り線(出雲市・松江方面)となっています。
三江線c49
1番線の西端に行くと、「鐵路平安」の石碑のあるお社がありました。
なんでも江津駅開業50周年を記念して建てられたのだとか。
三江線c51
こちらが江津駅の駅舎の外観です。
目の前を国道9号線(山陰道)が走っています。
三江線c52
駅舎の中の様子です。
三江線c53
改札の上のこの電光掲示板に三江線の列車が表示されるのも
廃止までの期間だけなのですね…
三江線c56
最後となるこの駅の神楽愛称は「八十神」でした。




三江線c57
こちらが三江線の因原駅━江津駅間の
au 4G LTEでの電波エリアマップです。
駅間で電波のエリア圏外の場所はあるものの
駅の場所ではどの駅もエリア圏内なので
端末でのGPSの取得には困りませんでした。
三江線c58
ただ一駅、田津駅だけは見ての通りエリア圏外となっています。
しかし私は都合4回、この田津駅を通過しましたが
一度もこの田津駅へのチェックインには困りませんでした

しかしながら一応、電波圏内の区域も田津駅のエリア境界ギリギリですし、
何よりもこの区間で唯一の電波圏外駅なので
チェックイン時には注意
をして下さい。

三江線c59
むしろ気をつけていただきたい、と感じたのは、
この電波エリア圏内的には何の問題も無い江津本町駅です。
三江線c60m
というのも江津本町駅付近で何度も、ご覧の場所にGPSが飛んでしまい
しばらくこの位置で固定されてしまうといった事が何度も起きているからです。
この位置は江津駅と江津本町駅のエリア境界ギリギリの場所で、
一応江津本町駅のエリアに入っていると思うのですが、
この位置でのチェックインの結果は何度やっても江津駅となりました。
三江線c61
とはいえ江津本町駅は電波圏内ですので
ご覧の通り駅の座標の取得は十分に可能なはずです。
ですから上の現象は私のandroid端末固有の問題なのかもしれませんが
一度ではなく何度も起きていましたのでご注意下さい。



さて、これで三江線の全区間を書き終えました。
2018年3月末での廃止が現時点で規定の決定事項となっていますので、
今のうちに巡っておかなければ列車では回れなくなってしまうので
今回(2016年12月)に全駅訪問をしてきました。

列車と車の両方で三江線をそれぞれ巡って見た感想としては、
さんざん言われていて皆さんご存知の話ではありますが、
やはり列車の本数が少ないので、
列車だけでは工夫をしても回れる数には限界があるという事
です。
三江線自体だけではなく、三江線周辺の路線も本数が少ないですので
それなりの対応なり準備計画が必要でしょう。

また車で巡るには、これも多方面で言われている事ですが
いわゆる「酷道」と言われる(県道や市道なので「酷道」ではないのかもしれませんが)
車のすれ違いのできない道があちこちにあるという点です。
三江線c62
一例を挙げるとこんな感じです。
普通乗用車ではだいたい道幅いっぱいな感じになります。
運転に慣れている方であれば三江線の列車より早く移動できますが、
途中で往生している地元民では無い車を数度見かけましたので
車移動の場合はそれなりの運転テクニックを持って行って下さい

列車廃止後は代替交通手段、多くはバスなどになると思いますが、
正直108.1kmの長さの三江線を全線通しで走るバスは現実的では無いと思います。
見ての通りの道も多いので、区間ごと(恐らく自治体単位)に細切れになったバス路線が
道の状態や利用客数から考えても少ない本数で運行される事になる
と考えるのが現実的ではないでしょうか。
そう考えると、現在でも難易度のレベルが高い三江線の攻略が
廃止後はさらに数段上がってしまうという結論にならざるを得ません


こう考えると、列車がまだ廃止されていない今のうちに
極力都合をつけて、三江線だけでも先に攻略を済ませておくべきだと思います。



今回書いた情報も、あくまで基本は私の状況に拠るものです。
端末の違いや通信キャリアの違いなどで多少の差異は出ると思いますが、
三江線を攻略する、という点ではそれなりに参照できるように
集めた情報を書いたつもりです。

ですのでみなさんの攻略時に多少でも助けになれば幸いです。

では。