木次線00
さて次は木次線です。

1916年(大正5年)に木次駅と宍道駅を結ぶ簸上鉄道によって開業し、
当時の鉄道省のよって木次駅以南が延伸されて
1937年(昭和12年)に宍道駅━備後落合駅までが全通したことで
現在の木次線の原型となりました。

山陰と山陽を繋ぐ中国地方きっての山岳路線であり
豪雪などによって長期の運休が毎年のように発生するローカル線です。
全長は81.9kmで、全線所要時間はおよそ3時間前後となります。

運行本数も木次駅以南の閑散区間では1日3往復という状態で
JR西日本管内では三江線、大糸線についで利用者数はワースト3に入ります。
そしてこの状況から「いつ廃止になってもおかしくない路線」と言われています

一方「奥出雲おろち号」という山陰きっての人気観光列車が
この木次線にはもう18年も走っており、
観光路線としての活路を見出してもいます。



木次線01
宍道駅
1909年(明治42年)に国鉄山陰本線の開通と同時に開業した駅です。

1916年(大正5年)に宍道駅を起点とする簸上鉄道線が
木次駅まで開業して接続駅となりましたが、
その後1934年(昭和9年)に簸上鉄道線が国有化されて木次線となりました。

駅は単式1面1線、島式1面2線の計2面3線のホームを持っていて、
駅員常駐の直営駅となっています。
木次線02
こちらは駅舎の中の様子です。
木次線03
待合室の壁には木次線の観光案内が。
木次線04
宍道駅の1番線ホームです。
このホームは山陰本線がメインで使用するホームとなっています。
木次線05
駅舎の東のホームの壁には「しんじ」「SHINJI」の文字が。
木次線06
西側には「宍道駅開通八十周年記念」の石碑があります。
木次線07
改札横には宍道町特産の来持石のベンチが。
木次線08
ホームは跨線橋で連絡しています。
木次線09
こちらは島式の2、3番線ホームです。
木次線10
2番線は主に山陰本線の列車交換時に下り列車が使用するホームです。
ですので駅名標も山陰本線のラインカラーの朱色となっています。
木次線11
そしてその2番線の駅名標の裏側を見ると、
3番線の駅名標となっていますが
こちらは基本的に木次線の列車が使用するホームなので、
駅名標にも木次線のラインカラーの山吹色が使われています。
木次線12
3番線から西側を見ると線路が分岐しています。
右の線路は山陰本線で、左の一本が木次線の線路となります。
木次線13
3番線の中ほどにはご覧のゼロキロポストがあります。
木次線の起点駅はこの宍道駅となりますので
こちらが木次線のゼロキロポストとなります。
木次線14
3番線の反対側には現在は使用されていない島式ホームがあります。
こちらはかつての4、5番線ホームであり、
木次線が使用していたホームです。
木次線15
既に4、5番線の線路は撤去されており、
5番線の跡地は駅の月極め駐車場となっていて
かつての跨線橋がそのまま使用されています。
木次線16
ホームに停車する木次線の気動車。



木次線17
南宍道駅
1962年(昭和37年)に開業した駅で、
単式1面1線の棒線無人駅です。

この駅はホームが短い為朝の列車は通過してしまいます。
その為ただでさえ本数の少ない木次線でさらに列車の本数の少ない駅となっています。

…光の乱反射で写真が汚く申し訳ないのですが。
後日撮り直しに行こうと思います。



木次線18
加茂中駅
1916年(大正5年)開業の駅で
島式ホーム1面2線を持つ列車交換可能駅です。
業務委託駅として駅務を行う駅務員が居ます。
木次線19
ホームにある案内板です。
この地がかつて京都上加茂神社の荘園であったことが記されています。



木次線20
幡屋駅
1918年(大正7年)に停留場として新設され、
その後1921年(大正10年)に駅に格上げとなった駅です。
かつては木造の駅舎があったそうですが解体ており、
現在は跡地に待合室が設置されているのみの駅となっています。
ご覧の通り単式1面1線の棒線無人駅です。
木次線21
ホームにある「大原郡家」の案内版。



木次線22
出雲大東駅
1916年(大正5年)開業の駅で、
単式ホーム1面1線の棒線駅です。
簡易委託駅として駅務員が詰めています。
現在の駅舎は木造駅舎を2007年(平成19年)9月に改築したものだそうです。
木次線23
ホームには「神阿多津姫命」の案内板があります。



木次線24
南大東駅
1963年(昭和38年)開業の駅で、単式ホーム1面1線の無人駅です。
ホームのみで駅舎は無くご覧の待合室があるのみです。
待合室の右に見える坂が駅への入口となっています。
木次線25
ホームにある「佐世の髪飾り」の案内板。



木次線26
木次駅
1916年(大正5年)に簸上鉄道(宍道━木次)の終着駅として開業した駅で、
この駅より南に国鉄木次線が1932年(昭和7年)に開業したことで接続駅となりました。
そしてすぐに1934年(昭和9年)には簸上鉄道が国有化されて
宍道駅━出雲三成駅間が全て国鉄木次線となり、
1937年(昭和12年)には備後落合駅までの延伸が完成し
現在の木次線が全通しています。
上は上り宍道方面の1番線。
木次線40
こちらはホームにある「八岐大蛇」の案内板です。
駅は相対式ホーム2面2線を持っており、
木次線では唯一の社員配置の直営駅となっています。
木次線29
1番ホームの駅舎へと入る改札口です。
木次線27
ホームは南端の構内踏切で連絡をしています。
木次線37
構内踏切への途中にある「大蛇の鐘」。
木次線28
こちらが下り備後落合方面の2番線ホーム。
片側をフェンスで区切られて単式ホームとして使用されています。
木次線30
木次線を運行する木次鉄道部が置かれているこの駅には
駅構内に車両基地もあり、
2番線のフェンスの向こう側には何本もの引き上げ線があります。
木次線31
駅構内の待合室の様子。
木次線32
駅舎側からみた改札口です。
木次線33
窓口の横には雲南市観光協会が置かれていました。
木次線34
こちらが駅舎の外観です。
木次線35
駅前のロータリーの一角には
木次線開業80周年記念の記念碑がありました。
木次線36
閑散ローカル線の駅前にしては
駅前は想像を超えて整備されていました。



木次線38
日登駅
1932年(昭和7年)に国鉄木次線が木次駅━出雲三成駅間で
開業した際に設置をされた駅です。
単式ホーム1面1線の棒線駅で、駅務員の居る簡易委託駅となっています。
木次線41
ホーム側の改札付近です。
木次線39
こちらはホームにある「素戔鳴命」の案内板。
木次線42
県道45号線から駅へと至る横道。
衣料品店の前を抜けると駅があります。
木次線43
駅舎の外観です。
木次線44
駅舎の中の様子。



木次線45
下久野駅
1932年(昭和7年)の国鉄木次線開業時に設置された駅です。
木次線46
写真撮影時があいにくの夜間と降雪ですが、
ご覧の通り単式1面1線の棒線駅となっています。
かつては島式1面2線だったそうですが
駅舎に近い方の線路が撤去されているそうです。
木次線47
ホームにある「動動」の案内板。
木次線48
駅舎の外観です。
木次線49
駅舎の中の様子はご覧の通りです。



木次線50
出雲八代駅
こちらの駅も1932年(昭和7年)の国鉄木次線開業時に開設されました。
単式ホーム1面1線の駅です。
かつては相対式2面だったそうで、
使用されていないホームが反対側に残っています。
木次線51
こちらは駅舎のホーム側。
木次線52
ホームにある「手摩乳」の案内板です。
木次線53
駅舎の外観。
木次線54
駅舎の中の様子です。



木次線55
出雲三成駅
1932年(昭和7年)に国鉄木次線が開業した際の当初の終着駅として開業した駅です。
相対式ホーム2面2線を持ち列車交換の可能な駅です。
上は上り宍道方面行きホーム。
木次線59
こちらは下り備後落合方面行きホーム。
木次線60
この駅の神話の「大国主命」の案内板は
こちらの下りホームに設置されています。
木次線61
このホームには「素戔鳴命と奇稲田姫の出会い」の説明の案内板もあります。
木次線56
こちらは駅舎の外観。
国道314号線と国道432号線との交点付近にある駅で、
駅舎は国道314号線沿いにあります。
地元の名産品や農産加工品を販売する
奥出雲町の産直市「仁多特産市」が併設されており、
ドライブインとしての役割も持っています。
木次線57
こちらが駅舎のホームへの入口。
入口の左にはかつてコンビニが入居していましたが
現在は閉店
していますのでご注意下さい。
コンビニの必要な方は国道314号線を宍道方面へ200mほど行くと
ファミリーマートがあります。
木次線58
駅前を走る国道314号線。



木次線62
亀嵩駅
1934年(昭和9年)に木次線の延伸により開業した駅です。
現在は単式1面1線のみの棒線駅となっています。
かつては相対式2面の駅だったそうですが
駅舎と反対側の線路は現在は撤去されています。
木次線63
ホーム側から見た改札付近。
木次線64
駅舎の外観です。
木次線65
駅は国道432号線沿いにあり、
駅前の広場はご覧の通りです。
木次線66
駅舎の中の様子。
木次線67
この駅の駅舎内で特筆すべきなのは、
駅にそば屋が入居していて券売窓口の前に店の入口がある事です。
この亀嵩駅は業務委託駅ですが委託先はこのそば屋であり
切符の販売もそば屋の主人が行っています。
木次線68
ホームの「少彦名命」の案内板。



木次線69
出雲横田駅
こちらも1934年(昭和9年)の木次線延伸の際に設置された駅です。
相対式ホーム2面2線を持つ列車交換可能駅です。
上は下り2番線の備後落合方面行きホーム。
木次線70
2番線の駅舎改札付近の様子です。
木次線71
ホームは駅舎より高い位置にあり、
ご覧の通り改札を出た目の前の階段を上がってホームへと昇ります。
木次線75
ホームにある「奇稲田姫」の案内板。
木次線76
神話の内容を記した「素戔鳴命と奇稲田姫の結婚」の案内板も置かれています。
木次線72
こちらは1番線ホーム。
宍道方面行き上り列車の使用するホームです。
木次線73
こちらが駅舎の外観。
昭和9年の開業当初から使われている神社を模したものです。
木次線77
駅舎側からみた駅前広場の光景。
木次線74
駅舎の中の様子です。



木次線78
八川駅
1934年(昭和9年)に木次線が延伸した際に終着駅として開業した駅です。
その後1937年(昭和12年)に備後落合駅まで木次線が延伸して途中駅となりました。
駅は単式ホーム1面1線の棒線駅となっています。
かつては相対式2面の駅でしたが、駅舎と反対側の線路は撤去されています。
木次線81
ホーム上にある「足摩乳」の案内板。
木次線79
駅舎のホーム側です。
木次線82
ホームより駅舎は一段低くなっています。
木次線80
こちらが駅舎の外観。
国道314号線が目の前を走っており、国道と駅前広場を
全長30mほどの県道218号八川停車場線が結んでいます。
木次線83
駅舎の中の様子です。



木次線84
出雲坂根駅
1937年(昭和12年)に木次線の延伸に伴って開業した駅です。
相対式ホーム2面2線を持つ交換可能駅です。
上は駅舎のある1番線下りホーム。
木次線85
こちらは上り木次方面行き2番線ホームです。
木次線86
1番線ホームの駅舎改札付近。
木次線87
駅舎の外観です。
開業以来の木造駅舎は2009年(平成21年)に解体されており、
現在の駅舎は2010年(平成22年)に新しく建ったものです。
木次線88
駅前にはご覧の国道314号線が走っています。
木次線89
国道に設置されている駅の標識。
木次線90
こちらの駅には駅舎の横には
「延命水」と呼ばれる湧き水の泉があります。
木次線91
出雲坂根の延命水の源泉がこちらです。
…あいにく豪雪で雪に埋もれていますが。
木次線93
ホーム側から見た源泉の場所です。
木次線92
この延命水は人気があって多くの人が汲みにくるので
国道を挟んだ駅の向かい側にも源泉の水を引いて
水汲み場が作られています。
…あいにく雪で埋もれていますが。


木次線94
さて、出雲坂根駅の南東方向、
木次方面とは反対側を見ると線路が行き止まりとなっています。
…雪で埋もれてよく分からないかもしれませんが。
木次線95
北西の木次方面から来た下り列車の場合、
次の三井野原駅へと向かう為に列車は元来た北西方向へと戻って発車します。
これは出雲坂根駅━三井野原駅間が三段スイッチバックとなっている為であり、
出雲坂根駅はその一段目のスイッチバックでもあるのです。

上の写真は出雲坂根駅のすぐ北の踏切付近。
このあたりで線路がダイヤモンドクロッシングで交差しています。
左が木次駅方面、右の上りの線路は三井野原駅へと向かう線路です。
木次線96
坂を登り下り線を進む列車。
木次線97
坂を登りきるあたりに屋根のある建物が見えてきます。
木次線98
屋根の正体は雪からポイントを保護するための
スノーシェッドでした。
木次線99
スノーシェッドの先は車止めとなっていて
列車も一旦ここで停車をします。
ここが二つ目のスイッチバックです。
木次線a01
停車した列車の運転席の入口を閉める運転士。
この後ロングシートの車両の中央の通路を通って
反対側の運転席へと移動をしていました。
木次線a02
信号が青になると
スノーシェッドを後にしてさらに坂を登って進みます。
木次線a03
スイッチバックを後に進むと右手に国道314号線の
通称「おろちループ」が見えてきます。
木次線a04
おろちループ最大の三井野大橋。
木次線a05
木次線から見たおろちループです。



木次線a06
三井野原駅
1949年(昭和24年)に三井野原仮乗降場として設置され、
その後1958年(昭和33年)に駅に昇格したという駅です。
木次線a07
単式ホーム1面1線の棒線無人駅となっています。
JR西日本で一番標高が高い駅だそうで、
ホームにその旨を記した横断幕もあるそうですが
雪に埋もれて見えません…
木次線a09
駅や線路の周辺には旅館やスキーロッジが何軒も並んでいます。
木次線a08
駅南方すぐの線路脇には、
この駅の開設された理由である三井野原スキー場があります。



木次線a10
油木駅
1937年(昭和12年)に木次線の延伸によって開設された駅です。
元は島式ホームでしたが、かつての下り線を撤去しており
現在は単式1面1線の駅となっています。
駅舎は現在は撤去されていて無く無人駅であり、
ホーム上の待合室があるのみとなっています。



木次線a11
そして終点の備後落合駅です。
1935年(昭和10年)に当時の国鉄庄原線の駅として開業し、
木次線が1937年(昭和12年)にこの駅まで延伸したことで
接続駅となりました。
木次線a12
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計3線を持つ駅で、
木次線は駅舎のある単式ホームの1番線を使用しています。

この駅は芸備線と木次線の接続駅であるほか、
JR西日本の広島支社(芸備線の当駅以西)、岡山支社(芸備線の当駅以東)、
そして米子支社(木次線)と三支社の境界駅となっています。
その為全ての列車がこの駅が終着駅であり、
到着した列車は折り返して戻る運行となっています。



木次線a13
こちらはau 4G LTEでの電波エリアマップです。
スイッチバックが必要なほどの山岳地帯を走る路線ですが、
電波エリアはほぼ全線をカバーしているので
列車内からの電波アクセス状況は比較的良好な路線です。
木次線a14
こちらは路線上で電波エリアが途切れる
下久野駅周辺の状況ですが、
見ての通り駅周辺はどの駅も電波が入っていますので
特に問題はありません。
木次線a15
同じくもう一箇所、電波の途切れる区間である三井野原周辺も
駅の場所付近は電波状態が良好なので駅へのアクセスに問題はありません。

これらの状況から、木次線については
列車からのアクセスでは全駅特に問題が無いと言えます。
普通に乗車すれば全駅普通に取る事が可能でしょう。


81.9kmの路線であるだけに、
北で接続する山陰本線や南で接続する芸備線から
レーダーで全線取得をすることは無理です。
木次線をコンプするには列車にせよ車にせよ
現地に出向いてある程度チェックインをするしかありません。

そして木次線の南方の出雲横田駅━備後落合駅間の列車本数は
9時台、14時台、そして17時前後の一日3往復です。
備後落合駅に関しては時刻表を確認すれば分かりますが
木次線と芸備線の接続のある場合は乗り換え時間が5~10分程度、
接続が無い場合は何時間も山中の無人駅で待つ事になります。

こうした状況を考えると木次線への乗車は
前後の接続を含めると一日仕事
になると思います。


観光地としての見所もいくつもある路線ですので
私は雪の無い季節にまた木次線に乗りに行こうと思っています。
今回の乗車時の情報が攻略の手助けになれば幸いです。

では。
【記事写真撮影:2017年1月】