伊豆箱根鉄道駿豆線01
さて、お次は伊豆箱根鉄道駿豆線です。


JR東海道本線の走る三島駅から修善寺駅まで、
伊豆半島の西沿岸を走る19.8kmの路線で、
小田原起点の大雄山線とならび、伊豆箱根鉄道の鉄道路線となります。

「駿豆線」と書いて「すんずせん」と読みますが、
伊豆では伊豆箱根鉄道をもじって「いずっぱこ」という愛称が定着している様子です。




伊豆箱根鉄道駿豆線19
こちらはJR三島駅。
ご存知の通り箱根の山を越えた先にある東海道本線の駅であり、
東海道新幹線の停車駅でもあります。
伊豆箱根鉄道駿豆線20
このJR三島駅と並んで建っているのが
伊豆箱根鉄道の三島駅の駅舎です。
伊豆箱根鉄道駿豆線40
この三島駅が伊豆箱根鉄道の駿豆線の起点駅となります。
1934年(昭和9年)に丹那トンネルが開通して
国鉄の東海道線経路変更で三島駅が現在地に開設された際に、
現在の駿豆線の前身の駿豆鉄道線も三島駅へと乗り入れました。
伊豆箱根鉄道駿豆線21
こちらが伊豆箱根鉄道の三島駅の改札。
外から駿豆線の乗るとこの改札を通る事になります。
伊豆箱根鉄道駿豆線22
一方、実はJR三島駅と伊豆箱根鉄道の三島駅は繋がっており、
JR側からご覧の通りの連絡通路が設けられていて
駿豆線の改札へと行くことができます。

ちなみに駿豆線の改札で「トイレはどこですか?」と聞くと
駿豆線構内にはトイレが無いので、この連絡通路の先の
JR構内のトイレを案内されます

伊豆箱根鉄道駿豆線23
改札前の壁を見ると、駿豆線にも鉄道むすめがいました。
「修善寺まきの」さんだそうです。
伊豆箱根鉄道駿豆線41
こちらが伊豆箱根鉄道の三島駅ホーム。
三島駅は1~6番線がJRのホームとなっており、
駿豆線は7番線から9番線までの3ホームを使用しています。




伊豆箱根鉄道駿豆線25
三島広小路駅
起点の三島駅からは1.3kmの駅ですが
近隣には商店街などがあってそれなりに賑わっている駅です。



伊豆箱根鉄道駿豆線26
三島田町駅
ご覧の通り2面3線のホームを持ち列車交換が行われる駅です。



伊豆箱根鉄道駿豆線27
三島二日町駅



伊豆箱根鉄道駿豆線28
大場駅
伊豆箱根鉄道駿豆線29
大場駅の北、三島寄りには車両基地があって引込み線が分岐しており、
その前には伊豆箱根鉄道の本社もあり車窓から見ることができます。




伊豆箱根鉄道駿豆線30
伊豆仁田駅



伊豆箱根鉄道駿豆線31
原木駅




伊豆箱根鉄道駿豆線32
韮山駅
世界遺産となった韮山反射炉の最寄はこの韮山駅ではなく
隣の伊豆長岡駅なのですが、しばしば間違える乗客はいるみたいです。

この駅は相対式ホームで下り修善寺方面が1番線、
三島方面の上りが2番線ホームとなっていますが
1番線は列車交換時にしか使用せず、
交換の無い時には下り列車も2番線ホームへ停車をします。
伊豆箱根鉄道駿豆線33
そして列車交換時にしか使わない1番線ホームの南端、
修善寺寄りの端には「学生専用出入口」と表示された改札口があります。
この改札口は「東口」と書かれており、
「韮山高校生徒・教職員及び駿豆線利用の生徒学生以外のお客様は
ご利用できませんので、ご了承下さい」

と駅構内に掲示がされています。
この東口が開くのは県立韮山高校の登校日の朝7:15~8:15までのみだそうです。
(※駅北方の韮山時代劇場で催事のある時は
開演2時間前から開演30分後まで一般客が使える、との掲示もされています。)




伊豆箱根鉄道駿豆線34
伊豆長岡駅
1898年(明治31年)に南条駅として開業した駅で、
現在の伊豆長岡駅には1919年(大正8年)に改称しています。
単式1面1線と島式1面2線の計3線を持つ駅です。

世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の
施設の一つである「韮山反射炉」への最寄り駅はこの駅となります。
伊豆箱根鉄道駿豆線35
こちらが駅舎の外観。
伊豆箱根鉄道駿豆線36
駅前広場はどの方向を見ても「韮山反射炉へようこそ」だらけです。
伊豆箱根鉄道駿豆線37
駅の待合と改札。




伊豆箱根鉄道駿豆線08
田京駅



伊豆箱根鉄道駿豆線38
大仁駅



伊豆箱根鉄道駿豆線10
牧之郷駅
相対式2線ホームの駅です。
伊豆箱根鉄道駿豆線39
駿豆線の鉄道むすめ「修善寺まきの」の「まきの」は
この「まきのごう駅」の「まきの」となります。
「修善寺」は当然、次の終点の修善寺駅で。




伊豆箱根鉄道駿豆線42
そして終点の修善寺駅に到着です。
1924年(大正13年)に駿豆鉄道の延伸によって開業した駅です。
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こちらは単式の5番線。
駿豆線の普通列車のみが使用するホームです。
伊豆箱根鉄道駿豆線13
修善寺駅の駅舎外観。
駅舎の中に売店代わりにセブンイレブンが入っていました。
ざっと見渡すと、周囲は土産物店はあるものの
食料などを購入するような店はこのコンビニくらいでした。
伊豆箱根鉄道駿豆線15
駅の反対側の入口。
北側は高台になっていて、家々を見下ろす形となっていました。
こちら側も、駅前の高台の下にファミリーマートがありましたが、
少し回り込まないと店まで降りられません。
伊豆箱根鉄道駿豆線44
駅車内のい改札付近の光景です。
伊豆箱根鉄道駿豆線16
駅構内に戻ると、伊豆箱根鉄道の緩行線と並んで停車中の特急踊り子号の姿が。



この伊豆箱根鉄道駿豆線ですが、
三島駅━修善寺駅間の所要時間は緩行線で34分、
特急踊り子号に乗車すると26分で着きます。

伊豆箱根鉄道駿豆線17
こちらはauの4G LTEの電波エリア状況ですが、
伊豆箱根鉄道駿豆線に関しては全線区間を電波エリアがカバーしていますので
GPSがつながらないという状況はまず無いでしょう。



この路線、往復乗車をしてもおよそ1時間少々で起点の三島駅まで戻れるので、
攻略にはさほど苦労はしない路線だと思います。
JRの東海道線も三島駅付近は本数もありますし、
また上野東京ラインも三島駅で乗車できますので
東京方面からのアクセスも悪くありません。


そして誰もが思いつくのは、
伊豆半島の盲腸線である伊豆箱根鉄道駿豆線と伊豆急行線の終点同士である
修善寺駅と伊豆急下田駅をワープする方法が無いのか、という事です。

実際に修善寺駅バス停と下田駅(伊豆急下田駅前)バス停を
国道414号線を経由して繋ぐバスが走っているそうで(南伊豆東海バスの路線バス)
石川さゆりの演歌「天城越え」はこのバスの越える天城山の天城峠の事です。

私は実踏していないので情報のみですが、
バスは一日1本か2本しか走っておらず、
時間も2時間近くで運賃2000円強かかるそうです。

このバスは、伊豆急の伊豆急下田駅の3つ手前の河津駅であれば
修善寺駅━河津駅間で一日12本程度運行しているそうです。
この場合所要時間1時間40分程度で運賃も1600円強くらいだそうで。

どうしても天城越えがしたい、というのであれば
バスでの盲腸線ワープも有りだと思いますが、
時間と運賃を考えた場合、
普通に駿豆線と伊豆急を列車で乗り継いでもさほど変わりません。
運行本数などを考慮すれば正直列車乗り継ぎの方が楽だと思います。
…まあ私は性分なので後日恐らく一度このバスを乗りに行くと思いますが。



駿豆線は、三島駅━修善寺駅間の運賃は片道510円となっています。
修善寺駅から先は鉄道の接続が無い盲腸線ですので
往復乗車がほぼ必須となります。
すると当然のことながら往復すると1020円かかるのですが、
この伊豆箱根鉄道駿豆線では
「旅助」という全線フリーパスを1020円で発売しています。
伊豆箱根鉄道駿豆線03
フリーパスを購入すると、ご覧の通りの絵馬の形をした切符を渡されます。
伊豆箱根鉄道駿豆線04
こちらがパスの裏面。
なんと特急踊り子号も自由席乗車が可能だそうです。



まあ、旅にはそれぞれやりたい目的があると思いますので
あとは情報を見てお好みの方法を各自で選択して下さい。


では。