大糸線55
大糸線の記事の続きです。


その1(松本駅━海ノ口駅)はこちら
その2(海ノ口駅━南小谷駅)はこちら


大糸線56
南小谷駅の北方の信号所にはJR東日本とJR西日本の会社境界線があり、
旅客的にはこの南小谷駅以北の大糸線がJR西日本の路線となります。

そして2015年(平成27年)3月の北陸新幹線の長野駅━金沢駅間が開業した事によって
北陸本線の金沢駅━直江津駅間が並行在来線として第三セクターへ経営が分離。
大糸線の南小谷駅━糸魚川駅間は他のJR西日本の在来線から孤立する事となりました。
(JR西日本管轄の北陸新幹線ででは接続)

大糸線の電化区間はJR東日本の管轄である南小谷駅以南までとなっており、
ここから北は非電化区間となります。当然運行する会社が違いますので
列車のダイヤも南小谷駅で区切られており、電車から気動車へと乗り換えとなります。



大糸線57
南小谷駅を出て北に向かいJR西日本管内に入ると
線路はこんな感じの非電化単線となります。


大糸線a81
こちらは県道114号線の起点である中土駅付近です。
長野圏内をずっと姫川とともに大糸線と並走してきた国道148号線は
南小谷駅を過ぎると山間のトンネルやスノーシェッドが連続する区間となります。
中土駅付近の国道も中土トンネル(1228m)などトンネルが続いており、
国道から直接中土駅へは連絡されていません。

この中土駅へと国道から道路で来るには、
駅以南の県道330号線か、駅以北の県道148号線を進むしかありませんが
どちらも駅と国道の間は数キロ離れているというロケーションです。
大糸線a82
道を進むと鉄のゲートの先に駅舎が見えてきます。
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駅前の県道は幅が広くなっており
いわば駅前広場としての役割を果たしています。
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こちらが駅舎の外観です。
1935年(昭和10年)に大糸南線の延伸によって開業し、
大糸線が全通する1957年(昭和32年)まで20年にわたってこの駅は終着駅でした。
開業からの駅舎はかつての有人駅だった名残で
駅務を行うスペースもあるものでしたが
2017年(平成29年)に駅務スペースは消防団の倉庫へと改装された様子です。
大糸線a84
駅舎の向かいにはご覧のタクシー会社の看板のある建物が。
後ろにはタクシーの車両も見えますが、2014年度のこの駅の乗車人員は2人/日です。
大糸線a86
駅舎の中は待合スペースとなっています。
大糸線a87
待合室を抜けるとご覧の階段があり、
構内踏切を渡ってホームへと上がります。
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ホームの入口からみた全景です。
2005年(平成17年)頃まではこの駅にも列車交換設備があったそうで、
入口付近を見るとかつてこのホームが島式であったことが分かります。
大糸線a901
踏切から南小谷方面を見返すと
駅舎側の線路は枕木で塞がれており、
交換設備の名残を見ることができます。
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こちらがホームの様子です。
現在は単式ホーム1面1線の棒線無人駅となっています。
JR西日本の管轄区間なので駅名標もJR西仕様です。
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列車内から見た駅周辺の様子。



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中土駅を出た大糸線は姫川に沿って北上します。
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こちらは中土駅━北小谷駅間のトンネルの配置図です。
並走する国道148号線もトンネルが断続的に続く区間ですが、
大糸線もこの区間の大多数がトンネルである事が分かります。
トンネル内では電波は入りませんので
駅の停車時にアクセスを忘れない様にする事が肝要でしょう。


大糸線a92
こちらは外沢トンネルを抜けた国道148号線と大糸線が
交差をしている地点で、北小谷駅はこの付近に設置されています。
奥に見える橋は国道148号線の橋梁であり、
橋の脇から駅への道が分かれています。
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こちらは橋の袂にある駅前広場の様子です。
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駅前広場の奥にある小谷村の社会就労センター。
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こちらが駅舎の外観となります。
1957年(昭和32年)に大糸線の延伸開業によって開業した駅となります。
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駅舎の中の様子です。
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駅舎内の待合室を抜けるとホームへの階段が。
大糸線a99
ホームの様子です。
単式1面1線の棒線無人駅となっています。
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ホームの南端の上には国道148号線の橋梁があり、
姫川と大糸線を跨いでいます。
かつては臨時急行列車「シュプール号」が停車するために
ホームと反対側にもう一本線路が敷かれて列車交換が可能でした。
線路は撤去されていますが、バラスト(砂利)がその面影を残しています。



大糸線b02
こちらは北小谷駅━平岩駅間のトンネルの配置図です。
並走する国道148号線もトンネルとスノーシェッドの連続ですが
大糸線も区間の半分がトンネルとなっています。


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こちらは平岩駅の駅のすぐ北にある
姫川の支流に架かる橋です。
橋からは国道148号線の橋梁が見えます。
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橋を渡るとすぐ交差点があり、右手には駅前駐車場があります。
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そしてその駐車場から道を挟んだ向かい側に平岩駅が。
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駅の向こう側には営業をしていない雑貨店や
明らかに使われていない廃墟が立ち並んでいました。
大糸線b06
駅舎の外観です。
この駅から大糸線は長野県を出て新潟県へと入ります。
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入口の前には、かつて大糸線の開通の為に尽力をした
当時の北小谷村長を称える頌徳碑があります。
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同じく駅舎前にある観光案内版。
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駅舎の中はご覧の通り待合室となっています。
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待合室を抜けるとホームへと連絡をしている通路があります。
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通路を抜け階段を上がると
構内踏切がありホームへと連絡をしています。
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踏切から見たホームの入口。
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こちらがホームです。単式1面1線となっています。
ホームの形状を見れば容易に分かりますが、
元々は島式ホームで2線でした。
現在は駅舎側の線路が撤去されているので
使われているのは1線のみとなっています。
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駅には他に引き上げ線があり、ご覧のラッセル車が留置されていました。



大糸線62
県境の渓谷地帯を抜ける路線。
大糸線b17
こちらは平岩駅━小滝駅間のトンネル配置図ですが、
トンネル区間の他にスノーシェッドの区間もありますので
駅間の電波状態は良好とは言えません。
大糸線b21
またこちらはau 4G LTEでの電波エリアマップですが、
平岩駅━小滝駅間は特に小滝駅寄りのほとんどが電波圏外となっています。
結論から言うとこの区間で特に小滝駅にはアクセスできないと思った方が良いでしょう。
駅での停車時でのアクセスをお勧めします。


大糸線b16
こちらは国道148号線の小滝トンネルの北側の出口付近です。
トンネルの間を洞門(スノーシェッド)が埋めている区間が続く中で
やっと完全な屋外に出る地点ですが、こちらに大糸線の小滝駅もあります。
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小滝トンネル前にある、小滝駅を示す標識です。
大糸線b19
標識に従って進むと駅が見えてきます。
大糸線b20
こちらが駅舎の外観です。
1935年(昭和10年)に当時の国鉄大糸北線が延伸して開業した駅で、
駅舎も開業当時のものです。
大糸線b22
駅舎を抜けると、かつての構内踏切だった通路で
ホームと連絡をしています。
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こちらが駅のホームです。
単式1面1線のホームとなっています。
大糸線b24
ホームの形状や、駅舎とホームの間に残る路床、
構内踏切に残るレールなどからも分かる通り、
かつてはこの駅のホームは島式1面2線の列車交換のできるものでした。
交換設備は2007年(平成19年)に撤去されています。
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そしてこの駅で見逃せないのが
ホームから見えるこちらの構造物であり、
これはかつての給水塔の跡です。
大糸線b28
1957年(昭和32年)に大糸線が全通するまで、開業から20年あまり
この駅は大糸北線の終着駅でしたので、
蒸気機関車の走る当時には給水塔が必要だったのでしょう。
聞くところによると昔はこの駅付近では鉄鉱石の採掘が盛んで
それを貨車に積むための設備だったとの事でした。
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駅の北側の近くに見える姫川第六発電所。



大糸線b26
こちらは小滝駅━根知駅間のトンネル配置図です。
いくつかトンネルはあるものの、トンネル区間はさほどでもありません。
大糸線b27
ですがこちらのau 4G LTEでの電波エリアマップを見ると分かる通り、
この区間の半分以上が電波圏外となっているのです。
根知駅の範囲はほぼ全てが電波圏外であると言ってよい状態です。
ですがこの区間を走る列車は単線の軌道車で速度はさほどではありませんので
落ち着けば駅付近での駅の取得は可能です。
慌てずにアクセスをして下さい。


大糸線b29
こちらは国道148号線から一本入った市道の
根知駅付近の様子です。
大糸線b30
駅舎の外観。
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中はご覧の通りです。
大糸線b32
駅舎からホームはご覧の通り一段高くなっており、
改札前の階段で上がる事となります。
大糸線b33
ホーム南端の階段。
駅舎の改札前の階段を上がると、ご覧の構内踏切とホームへ上がる階段があります。
大糸線b36
ホームは相対式2面2線となっており、
大糸線のJR西日本管轄区間では唯一の列車交換ができる駅となっています。
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こちらが駅舎側ホーム。
下り線の糸魚川方面の列車が停車するホームです。
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反対側の上り線南小谷方面ホーム。
こちらはホーム上に待合室があります。
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そして駅舎の北側には車両庫があり、引き上げ線が1線設けられていました。



大糸線b46
こちらが根知駅━頸城大野駅間のトンネルの配置図です。
区間の南半分はトンネルが続いている状態です。
大糸線b47
そしてこちらがau 4G LTEでの電波エリアマップです。
糸魚川市の市街地へと徐々に近づいているだけあって
沿線のほとんどが電波圏内となっています。
トンネル配置と併せて考えると、
区間の南半分の根知駅の範囲がとりづらい事が分かります。
根知駅は前後の区間がどちらも取りづらい状況にありますので、
駅付近で取れる時に確実にアクセスをして下さい。



大糸線b39
こちらは頸城大野駅へと連絡をしている道路です。
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駅前から見返したこちらの道路ですが、
県道156号頸城大野停車場線というれっきとした県道となっています。
このあたりは大糸線と西に200mほど離れたところを並行に国道148号線が走っています。
この駅前の県道は全長400mほどですが、
国道から駅まで2回交差点を曲がってクランク状に駅と国道を連絡しています。
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駅前の広場の様子。
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こちらが駅舎の外観です。
1934年(昭和9年)の国鉄大糸北線の開業でできた駅であり、
駅舎も開業当時のものが現在も使用されています。
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駅舎の中の様子です。
大糸線b44
ホーム側の駅舎の出口付近。
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こちらがホームの様子です。
単式ホーム1面1線の棒線無人駅です。
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ホームの北端に行くとその先に、かつての貨物積み込みヤードの跡が見えます。
ヤードの上は駅前広場とつながっており、
ピカピカの新しい超音波積雪深計が設置されていました。



大糸線b50
こちらは頸城大野駅━姫川駅間のau 4G LTEでの電波エリアマップです。
北陸自動車道の糸魚川インターチェンジのすぐ南付近でもあり、
ご覧の通り電波状況は良好です。
またこの区間の大糸線は姫川の川べりを走っていますので
トンネルもありません。
駅のアクセスに困る事は無いでしょう。


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こちらは大糸線と国道148号線が北に向かって
隣り合わせに並走している区間です。
この並走区間の一角に姫川駅が設置されています。
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駅の外観です。
1986年(昭和61年)に大糸線の国鉄時代最後の開設駅として設置されました。
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こちらがホームの様子です。
単式ホーム1面1線の棒線駅であり、ホーム上に待合があるのみとなっています。
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こちらがその待合の様子。
大糸線b53
そしてホーム上から国道を挟んだ反対側には
現在は閉院している姫川病院の建物が見えます。
大糸線b54
姫川駅のホームの入口は北端にあるのですが、
その入口前の国道には交差点でも無いのに信号機と横断歩道が設置されています。
大糸線b55
信号機の目の前からはご覧の通り、
病院の敷地へと伸びる道路がありました。
現在は使われていない病院なのでご覧の通りバリケードで封鎖されています。
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こちらが廃病院である姫川病院の建物です。
糸魚川医療生活協同組合姫川病院として
姫川駅開業の翌年である1987年(昭和62年)に開業した病院で、
糸魚川市関連の資料をあたるとどうやら
姫川駅はこの病院開業に伴って開設された駅である様です。
しかし経営が悪化した病院は2007年(平成19年)に倒産し廃院。
駅前には病院の廃墟が現在に至るまで残っている状態です。
なんでも今では廃病院にありがちな心霊スポットにされているんだとか。

かくして現在は駅だけが残るこの地ですが、
駅周辺には病院以外にも廃墟が散見されました。



大糸線b57
こちらは姫川駅━糸魚川駅間のトンネル配置図です。
糸魚川市の市街地のはずれにある姫川駅を出ると
すぐにトンネルがありますが、その後は平坦な市街地を走っています。
大糸線b58
au 4G KTEでの電波エリアマップを見ても
この区間まで来るとどこの場所でも電波状況は良好でした。
ですので駅へのアクセスは基本心配しなくて大丈夫でしょう。


大糸線68
そして大糸線の終点である糸魚川駅です。
105kmを越える路線で、他の路線と接続しているのは
起点の松本駅と終点の糸魚川駅だけという路線

やっとほかの鉄道へと乗り換えのできる駅まで辿りつきました。
大糸線69
こちらが糸魚川駅での大糸線の終端。
この駅はえちごトキめき鉄道の直営駅であり、
1~3番線が日本海ひすいライン、
そして写真の4番線がJR西日本の大糸線ホームとなっています。
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糸魚川駅の外観です。
1912年(大正元年)に国鉄信越線の駅として開業しており、
翌年に北陸本線へと編入。
1934年(昭和9年)に大糸北線が開通して乗換駅となりました。
北陸新幹線の開業によって並行在来線の北陸本線が2015年(平成27年)に
えちごトキめき鉄道の日本海ひすいラインとして第三セクター化しており、
JR西日本としては大糸線のみがこの駅を使用しています。
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糸魚川駅の日本海口正面の通りを進むと。
大糸線71
北に500mほどで突き当たる
国道8号線から見た駅方向です。
大糸線72
ここは駅前の通りからちょうどT字路となっており
眼前には日本海が広がっています。
中央に見えるのは海の展望台で。
大糸線73
展望台の上から見た日本海の夕日はこんな感じでした。



以上で大糸線については全てとなります。
大糸線b59
こちらは改めて南小谷駅━糸魚川駅間の
大糸線JR西日本管轄区間についてのau 4G LTEでの電波エリアマップです。
南小谷駅以南のJR東日本区間とはうってかわって
JR西日本区間ではトンネルが連続して続いています。
ですので電波状態については留意が必要となっています。

ですが基本的にこの区間は非電化の単線ローカル線なので
気動車の速度はさほどではありません。
優等列車が走る訳でも無いので、
駅停車時をメインに落ち着いてアクセスを重ねていけば
基本的には列車内から全ての駅が取れると考えて結構
だと思います。

以上の情報は実際に乗車をして調べたものですので、
駅メモでの攻略の際の参考となれば幸いです。

では。