でんこの元ネタ
■EX No.08 阿下喜ケイ(Ageki Kei)
 ■タイプ:トリックスター
 ■誕生日:4月5日

■出身駅: 三岐鉄道 北勢線 阿下喜駅(三重)
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駅メモのでんこである阿下喜ケイについては2019年(平成31年)2月25日に
エクストラシリーズの第3弾で追加されたキャラクターとなります。

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こちらは三岐鉄道北勢線の終点である阿下喜駅の駅舎の外観です。
阿下喜ケイの苗字の元ネタについては阿下喜駅であると考えて間違い無いでしょう。

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駅メモでは先に2019年(平成31年)1月1日に阿下喜ニナというでんこが
レギュラーナンバーの75番として登場しています。
これまでの例からすると駅メモで同じ苗字のでんこは姉妹設定であることがほとんどでしたが、
こちらのケイとニナについては師弟という設定となっています。

なんでも阿下喜ニナのキャラクターデザイン段階で
候補となるデザインラフ画が数点あったそうなのですが、
そのうちの一つが阿下喜ケイのキャラクターの元
なのだそうです。

ニナのデザインについては三岐鉄道のナローゲージトレインに合わせて
現在の絵柄に決まった様ですが、その時にボツとなったデザイン画が惜しまれて
エクストラシリーズの阿下喜ケイというキャラクターに転用された
、という経緯なのだそうです。
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阿下喜駅のホームから南側を見ると、
茶色い電車と転車台、そしてその周りを走っている線路があるのが見えます。
この線路は「北勢軽便鉄道阿下喜線」の線路であり
軌間は15インチ(381mm)という線路です。
ナローゲージ(特殊狭軌)である北勢線の軌間が762mmですから
ちょうどその半分の幅であることが分かります。
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こちらは転車台のさらに南側の光景です。
阿下喜駅のパーク&ライド用の駐車場があります。
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駐車場を奥へと進むと突き当たりにこちらの建物があります。
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こちら軽便鉄道博物館の建物の外観です。
車庫を兼ねたこちらの建物には北勢線の資料が展示されています。

北勢線は2000年(平成12年)に、当時運営をしていた近鉄が廃線を表明しており、
これを受けて沿線自治体などで「北勢線運営協議会」が設置され
2003年(平成15年)に三岐鉄道へと北勢線が譲渡されています。

そして地元沿線の市民運動として2002年(平成14年)に「阿下喜駅を残す会」が発足。
これを前身として2003年(平成15年)にASITA(北勢線とまち育みを考える会)となり、
軽便鉄道博物館の運営を行っています。

参考
北勢線 阿下喜駅前 軽便鉄道博物館へようこそ
http://asita04.com/
北勢線事業運営協議会
http://www.hokuseisen.com/

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阿下喜ケイの名前の「ケイ」は「軽便鉄道」のケイではないか、とされており、
三岐鉄道の阿下喜駅よりもむしろ
こちらの軽便鉄道博物館の方が由来とも言えるかもしれません。
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軽便鉄道博物館の中の様子です。
北勢線で過去に使われていた物が資料として展示されています。
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阿下喜駅の南側を走る「ミニ電車ホクさん」についても
軽便鉄道博物館と同じくASITA(北勢線とまち育みを考える会)が運行を行っています。


阿下喜駅についての詳細は以下で紹介していますので
参照していただければ幸いです。

参考
でんこの元ネタ「■No.75 阿下喜ニナ(Ageki Nina)」
http://stationmemories.blog.jp/archives/35792357.html




■モデル車両: 軽便鉄道博物館 ミニ電ホクさん モニ226タイプ
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「ミニ電車ホクさん」というのは三重県を走る三岐鉄道北勢線の
終点の阿下喜駅の南側にある、「軽便鉄道博物館」という
地元市民団体の運営する博物館で運行している遊具車両です。
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15インチ(381mm)の線路が阿下喜駅ホーム南側に敷設されており、
周回コースとなっている軌道を遊具車両が運行をしています。
なんでも「人が乗車することのできる世界で一番小さな電車」なのだとか。


「ミニ電ホクさん」については機関車が3両と客車車両が2両あります。
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こちらが1号機である三岐鉄道北勢線270形タイプです。
2005年(平成17年)の「北勢軽便鉄道阿下喜線」の開設以来の車両で、
スバル製の550Wガソリン発電機で発電した電気で24V電気モーターを回す
ガソリン電気機関車となっています。
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モチーフとなっている三岐鉄道270系の実車です。
見比べると細部まで再現されているのが分かります。
参考
軽便 鉄道 博物館 Blog「6月2日作業日レポート ミニ電ホクさん分解修理」
http://blog.livedoor.jp/asita381/archives/1851466.html
軽便 鉄道 博物館 Blog「機関車の概要(車両の紹介)」
http://blog.livedoor.jp/asita381/archives/219929.html

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こちらは3号機となる三重交通カラーの北勢線200形タイプです。
2013年(平成25年)に作られた車両となります。
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モチーフの実車はこちらで、三重交通時代に新造された車両で
前面部が湘南型の2枚窓であるのが特徴です。
2013年(平成25年)10月に北勢線開業100周年記念事業で
三重交通時代のクリーム色とグリーンのツートンカラーに塗られており、
12月にこの車両をモチーフとしたミニ電ホクさん3号機が作られました。
参考
軽便 鉄道 博物館 Blog「12月15日作業日」
http://blog.livedoor.jp/asita381/archives/1870769.html


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そしてこちらが2号機にあたる近鉄モニ226タイプです。
この車両は元々は三重県四日市市の竹炭村鉄道の車両で、
2007年(平成19年)に作られました。
電動ゴルフカートの動力装置を改造したもので後輪を駆動し、
草刈機用のホンダ4サイクルエンジンで前輪を駆動するという
切り替えられる二系統の動力を持つハイブリッド車両です。
参考
軽便 鉄道 博物館 Blog「2012年6月14日臨時作業 小学校見学会 2校来館」
http://blog.livedoor.jp/asita381/archives/1782226.html
軽便 鉄道 博物館 Blog「5月6日(日)作業日レポート」
http://blog.livedoor.jp/asita381/archives/1773778.html

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この車両が駅メモのでんこである阿下喜ケイの元ネタ車両であると考えられています。
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車両の中の様子です。
座席のモケットは元ネタ車両の本物を転用しているそうです。
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頭のカチューシャのライトは前照灯が元となります。
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スカートの赤い2つの丸は車両全部の標識灯で、
その下の白い菱形はサボと呼ばれる行き先表示がモチーフと思われます。

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こちらはミニ電のモチーフとなった近鉄モニ220形のモニ226です。
北勢線が北勢鉄道だった時代の1931年(昭和6年)に
阿下喜駅までの延伸および全線電化に際して
モハニ50形として新造された6両のうちの1両です。

三重交通となった1944年(昭和19年)にモニ221形へと改番され、
その後三重交通━三重電鉄と会社が変わっても使われ続け、
1965年(昭和40年)に北勢線が近鉄となった際にマルーン(    )に塗り替えられています。
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モニ226に関しては1977年(昭和52年)に内部・八王子線へ転籍となり
1983年(昭和58年)に廃車。四日市スポーツランドに寄贈され静態保存となります。
屋外に半鋼製半木製の車両が雨ざらしで腐食が進んだ状態でしたが、
2008年(平成20年)に阿下喜の軽便鉄道博物館に引き取られ、
車両の補修が行われて静態保存され現在に至っています。
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軽便鉄道博物館では車体外装だけでなく内装の修理も行っており、
定期的なメンテナンスによって保存状態は非常に良好です。
ご覧の通り車両内部も公開されており開館日には中の見学も可能です。


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これまでの駅メモのでんこについては
実際の鉄道車両がモチーフとされてきたことから、
阿下喜ケイについても元ネタはこの近鉄モニ226の実車なのではないか
という意見もあります。
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しかしながら車両の前面窓がモチーフと見られる胸元のデザインが
中央窓にあたる部分が二枚窓の形状となっていることから
近鉄モニ226(中央は一枚窓)ではなくミニ電ホクさん(二枚窓)であろう、
と考えるのが合理的と思われます。
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また電車がモチーフのでんこには欠かせないパンタグラフが
阿下喜ケイの背中には存在していない
という点も、
元ネタが実車ではなくミニ電車であるという説の有力な根拠となっています。

そして阿下喜ケイと同時にリリースされた他のエクストラでんこ2人については
遊具車両が元ネタであるのが間違い無いことから、
阿下喜ケイを含めた3名を遊具車両で揃えたという説も
得心の行く説明と言えるでしょう。

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阿下喜ケイの誕生日については4月5日に設定されていますが、
北勢線の開業が1914年(大正3年)4月5日であることが元ネタと思われます。

【写真撮影:2019年12月】