でんこの元ネタ
■No.85 品川めぐる(Shinagawa Meguru)
 ■タイプ:アタッカー
 ■誕生日:11月30日

■出身駅: JR東日本 山手線 品川駅(東京)
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品川駅が開業したのは1872年(明治5年)6月12日のことで、
横浜駅と品川駅の間で鉄道が仮開業を開始した事によるものです。

一般的には新橋駅━横浜駅間が日本の鉄道開業と思われていますが
これは正式な鉄道路線の開業ということで、実際には品川駅が4ヶ月ほど早く営業を開始しています。
ですので品川駅は横浜駅と並んで日本最古の駅ということとなります。
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こちらは幕末の江戸の地図「江戸切絵図」の品川付近のものです。
品川駅付近に印をつけましたが、見ての通り開業当時の鉄道は海の上を走っていました

伊藤博文と大隈重信が明治政府に鉄道建設建議書を上奏して
鉄道敷設の計画は始まりますが、予定地の高輪には薩摩藩邸がありました。
しかし当時の政府高官だった薩摩藩出身の西郷隆盛と大久保利通は
鉄道よりも軍備増強が先と考えており、鉄道の建設には否定的だったため
薩摩藩は用地の測量すら拒みます。

加えて職を奪われると考えた東海道の宿屋、籠屋、馬車屋などの
民衆の反対もあり用地買収は難航。そのため大隈重信が考え出したのが
「薩摩藩邸を避けて海に堤防を築き鉄道を通す」というものでした。
かくして日本初の鉄道はその半分に近い10kmほどを海上築堤の上を走る事となったのです。
品川駅の場所も海を埋め立てた造成地の上に作られたものです。


1912年(明治45年)に隅田川改良工事が始まると、
浚渫された土砂を使って芝浦一帯の埋め立てが開始されます。
この埋立地を使って作られたのが品川操車場で、
現在の品川駅から田町駅にかけての埋立地に1916年(大正5年)に設けられました。

また1939年(昭和14年)には現在の港南地区一帯の埋め立てが完了し、
下水処理場や畜産市場といった街中には作れない東京都の施設が設けられます。
操車場脇の埋立地には倉庫街が形成され、品川駅の真裏という立地ながら
人通りはほとんど見られないといった場所
となりました。

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こちらは品川駅の港南口(東口)の真上に立っているJR品川イーストビルです。
2004年(平成16年)に竣工したJR東日本の駅ビルで、
低層階にはアトレ品川があり東西自由通路の東側と一体化しています。
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港南口の目の前にあるこちらは「ふれあい広場」で
2001年(平成13年)に供用が開始された駅前広場となります。
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広場と東西自由通路はエスカレーターで連絡されており、
埋立地であった東側の玄関口として再開発で整備されました。
広場の北側には品川駅港南口交番が置かれています。
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駅舎と反対側の広場の正面にあるオブジェ。
2004年(平成16年)に東京藝術大学鋳金研究室がワークショップでデザインした
その名も「ハートの塔」と題されたもので
コンセプトは「人と人、人と街との共生の心」だそうです。

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ペデストリアンデッキを南側へと進むと跨道橋の先に見えるのが
品川インターシティと呼ばれる一帯となります。
元々は旧国鉄の品川操車場だった場所の跡地で、1998年(平成10年)に竣工されて
2000年代初頭に完成した再開発エリアとなります。
現在では数多くの大企業の本社や東京本社が入居しています。

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そしてその品川インターシティのすぐ南側に隣接しているのが
こちらの東京中央卸売市場食肉市場です。
1936年(昭和11年)に東京市営芝浦屠場として開設されたもので、
中央卸売市場の一部門となったのが1966年(昭和41年)、
東京都の直営となったのが1980年(昭和55年)という施設です。
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日本最大規模の食肉市場であり、獣畜をとさつ解体する芝浦と場と
食肉の取引を行う食肉市場が施設内にあります。
現在の品川港南は近代的なベイフロントエリアとなっていますが、
元々は埋立地で操車場と広大な空地、倉庫などが並ぶ場所で
この地に市場ができたのもそういった条件ゆえと言えるでしょう。
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また港南口の左手北側500mほどの場所には芝浦水再生センターがあります。
こちらは1931年(昭和6年)に作られた東京都下水道局の下水処理場で、
都内10区の下水を処理する東京で3番目に古い施設です。

と場や下水処理場といった施設が駅前にあるという状況は
オフィスやタワーマンションが並ぶ港南地区のかつての名残りと言えるでしょう。
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こちらは港南口から北東に500mほどの、
都道316号日本橋芝浦大森線の東を流れる高浜運河です。
河川では無く海水の運河両岸の埋立地には現在では数多くのマンションが立ち並びます。

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運河から西へと進み再び品川駅港南口へと戻ります。
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駅前広場のまわりにはペデストリアンデッキが設けられており、
駅ビル二階部分を貫通する自由通路と通じています。
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JRビルの貫通通路を抜けると途中の広場のような場所に。
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左手を見ると自由通路に面してJR品川イーストビルの
上層階テナント部分への入り口があります。
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そしてこの広場にはJR東海の管轄である東海道新幹線の品川駅の改札があります。
JRビルの真後ろに南北に細長い新幹線駅舎がありますが、
この自由通路の広場部分はJR東海駅舎の部分に作られたものです。
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こちらが新幹線改札口付近の見取り図です。
新幹線品川駅が作られ開業したのは2003年(平成15年)のことでした。
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新幹線改札口から自由通路をさらに西へと進みます。
この東西自由通路は1998年(平成10年)に品川駅が橋上駅舎化されたときに
作られたものとなります。

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こちらは自由通路の西寄りのJR東日本改札前の広場部分です。
品川駅の中央改札と北改札、みどりの窓口やNewDaysなどがあります。
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広場の中央部の中央改札の前付近にはこちらの「トライアングルクロック」と題された
時計塔が置かれており、待ち合わせの目印となっています。
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北東角にある北改札。
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広場の反対の南西側にある中央改札の様子です。
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そして中央改札の前を過ぎての西側にはこちらの階段が。
下ると高輪口(西口)へと出る事ができます。

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こちらがJR品川駅の高輪口(西口)の外観です。
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高輪口の駅前広場の様子です。
こちら側は江戸時代から武家屋敷や寺社が立ち並んでいた東海道の街道筋で、
地上駅舎だった時代からこちらが品川駅のメイン出口でした。
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広場の西側に面して走っているのが国道15号(第一京浜)で
江戸時代の東海道にあたる道筋の道路です。
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その第一京浜に面する側の広場の植え込みにあるのがこちらの「品川駅創業記念碑」です。
1953年(昭和28年)に建てられた碑で揮毫は政治家の大野伴睦氏です。
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駅前広場の南側にはこちらの京急の品川駅の駅舎があります。
京急の品川駅は1933年(昭和8年)に開業した駅で京急本線の起点駅となります。
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こちらが京急の改札付近の光景です。

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高輪口から第一京浜を挟んだ向かい側正面には
ショッピングプラザのウィング高輪が見えます。
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そのウィング高輪の裏手に建っているのが品川プリンスホテルで、
映画館や水族館などを併設した品川を代表するレジャー施設です。
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江戸時代には有馬中務大輔の下屋敷だった場所で、
明治に入ってからは長州藩主の流れを汲む毛利公爵邸があった場所です。
品川プリンスホテルが建てたのは1978年(昭和53年)のことです。


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自由通路へと戻って再び中央改札前へ。
橋上駅舎なので改札は自由通路に集約されています。
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改札内から見た中央改札口付近の様子です。
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自動精算機の横にはAI接客・窓口システムが。
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改札前にはホームへの階段こそあるものの
広場状に開けたスペースとなっています。
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そして改札前にはニューデイズがありますが、
屋根の上にはなぜかふくろうの置物が載っています。
これは鳩避けに置かれたものでふくろうは鳩の天敵です。
鳩が近寄ると音が鳴って追い払うそうです。
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こちらは中央改札付近の構内見取り図です。

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中央改札から広場を左手(東側)へと入るとご覧のスペースがあります。
駅構内のショッピングモールであるエキュート品川の入口などに面するこちらは
頻繁に催事が行われている場所でもあります。
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北東角のエキュート入口。
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このエキュート前広場の一角にあるのが国鉄の郵便荷物電車クモユニ74を模したポストです。
横には山手線と品鶴線のゼロキロポストのオブジェも置かれています。
2005年(平成17年)にエキュート品川の開業を記念して設置されました。
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2017年(平成29年)3月に駅メモではでんこの友荷なよりが登場していますが、
車両が現存していないクモユニ74にゆかりのポストが置かれている事から
駅メモでは品川めぐるが登場するまでは品川駅は友荷なよりの由来駅とされていました。

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こちらが品川駅の南側の構内コンコースの様子です。
この駅には南北に2本の改札内コンコースがありホーム間を連絡しています。
また通路の両側には構内店舗や駅施設などが並んでいます。
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コンコース中央部付近にある特急・新幹線用の切符売り場。
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南コンコースの西端にある京急との連絡改札口です。
京急は高架駅となっているので改札から直接ホームへと入る事ができます。
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反対側のコンコース東端はJR東海駅舎へと連絡しており、
新幹線の乗り換え連絡改札口へと通じています。

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南改札内コンコースの北側には駅舎部分に通路が延びており
エキュート品川サウスとして構内にテナント店舗が入居しています。
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その南側にはJR在来線ホームのみを連絡している通路があります。
こちらの通路はコインロッカーが多くバックヤード的な雰囲気です。

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こちらは自由通路の北側の北改札口付近の光景です。
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改札を入ると北側の改札内コンコースが東西に走っています。
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こちらはJRの在来線各ホームを連絡している他、
東側で新幹線への連絡改札口へと通じています。
この北側のコンコースは改修の計画があり、
2022年(令和4年)にはリニューアルされる予定です。
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北側コンコースの東側。東海道線や総武線ホームの上を過ぎると
新幹線改札へと通じています。
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こちらがJR東海管轄部分である
新幹線北乗り換え改札付近の様子です。

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現在品川駅ではJR東日本管轄の在来線ホームが
島式ホーム7面14線と単式ホーム1面1線の計8面15線あります。
今回中心となる山手線ホームをメインに以下で各ホームを見てみたいと思います。
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まずこちらが山手線ホームとなる島式の1、2番線ホームです。
駅の一番西側に位置しており、西側の端が1番線の山手線内回りホーム、
2番線が山手線外回りホームとなっています。
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現在は同じ島式ホームに内回りと外回りが同居する形となっていますが、
これについては改修の予定があり、2022年(令和4年)を目処に
こちらの島式ホームは1番線内回り専用ホームとなる予定です。
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ホーム中央部の様です。
東西のコンコースからは離れた位置となるので
中央部にベンチが設置されています。
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こちらはホーム南端の大崎方の様子。
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改札階への階段の下にある立ち食い蕎麦の常盤軒。
以前は品川22号そば店と呼ばれていた店舗です。
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6号車のホームドアにはこちらの車椅子マークが大きく表示されています。
これはJR東日本が山手線で進めている試みで
自力で下車する車椅子乗客の為にホームの隙間が狭められています。
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そして自販機の脇の1番線側には「鉄道発祥の地」と書かれた
こちらのタイルが埋め込まれています。怪獣の姿がタイルに描かれていますが、
これは1954年(昭和29年)公開の特撮映画「ゴジラ」において、
劇中でゴジラが日本初上陸をした地が品川であることに因んでいると思われます。
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そのタイルの目の前の1番線線路脇には山手線のゼロキロポストがあります。
環状線である山手線ですがその東側の部分は東海道本線と東北本線であり、
起点は品川駅、終点は田端駅の西回りルートが路線としての山手線となっています。
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再びホーム北端の東西自由通路の真下付近へ。


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島式ホームの4番線ホームです。
3番線ホームは改修の為に使用停止となっており、
京浜東北線の北行の上野・大宮方面行きの4番線のみが使われています。
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こちらが山手線ホームから見た3番線の様子です。
線路が撤去されていますが、この部分にホームが拡張されて
山手線外回りホームとなる予定です。
その際には2番線が欠番となり、山手線外回りは3番線となる予定だそうです。

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続いて島式ホームの5、6番線ホームです。
5番線は京浜東北線の南行の横浜・大船方面行き、
反対の6番線は上野東京ライン(宇都宮・高崎線)の上り線となります。
朝夕は上野東京ラインは6番線を使いませんので
ラッシュ時間は京浜東北線専用ホームと言って良い状態となります。

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島式ホームの9、10番線ホームです。
共に上野東京ライン(常磐線)のホームですが、
9番線は特急ホームとなっており「ひたち」と「ときわ」が発着しています。
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特急が停まるホームなので中ほどにはご覧のベンチの並んだ待合場が設けられています。
そして待合場に置かれたモニターの裏にはモニュメントが設置されています。
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こちらは「安全祈念碑」と題されたオブジェで、
品川駅開業130周年を記念して2002年(平成14年)にこの場所に設置されました。
下の車輪は旧東京機関区に設置されていた電気機関車の動輪で、
上の鐘は田町機関区にあったDD12の床下にあったものだそうです。

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島式の11、12番線ホームです。
このホームは東海道線の下り線ホームなのですが、
11番線は上野東京ライン(常磐線)直通の列車も停車します。
また下田方面の特急踊り子も11番線ホームに停車します。

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同じく島式の13、14番線ホームです。
総武線快速列車の停まるホームで成田エクスプレスもこのホームでの発着となります。
14番線は当駅始発の列車が使用します。

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そしてこちらが単式ホームの15番線ホームです。
横須賀線の下り線ホームです。JR東日本の在来線では一番東に位置するホームです。


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こちらは再び高輪口(西口)前にある京急の品川駅の改札です。
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改札を入った中の様子。
京急の品川駅は単式1面と島式1面2線の計2面3線ホームとなっており、
両側の階段でそれぞれのホームへと連絡しています。
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こちらが単式の1番線ホームです。
京急本線の下り線の横浜方面行きホームとなります。
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1番線はJRの改札階と同じ階で連絡している為、
ホーム中ほどに乗り換えの券売窓口と連絡改札口があります。

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こちらは島式の2、3番線ホームです。
2番線は泉岳寺方面行きの上り線ホームで、
反対の3番線は当駅始発の列車の下り線ホームとなります。
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ラッシュ時以外は3番線は使用されていないので
実質的には2番線の上りホームとしての運用と考えて良いでしょう。
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こちらは3番線ホームです。駅構内に車止めがあります。
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そしてこちらのホームの中央付近の売店前には
こちらの地図方位盤が床に描かれています。
方位盤の真横の線路脇には京急本線のゼロキロポストが置かれています。
「1988」とあるのは京急創立90周年の1988年(昭和63年)に
このゼロキロポストが作られた為です。


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駅の自由通路へと戻ってこちらは新幹線北口改札口です。
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改札を入ると通路が延びており
北側のコンコースへと連絡しています。
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こちらが新幹線北口コンコースの様子です。
南側にはJR在来線連絡改札口があります。
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品川駅の新幹線コンコース階の構内図。
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こちらは反対側の新幹線南口改札です。
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南口のコンコースは短めとなっており、
自由通路の改札と反対側にはJR連絡改札口が目の前にあります。

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島式の21、22番線ホームです。
品川駅の新幹線ホームは島式2面4線となっており、
こちらは上り線の東京方面行きホームとなります。
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反対側の23、24番線ホーム
新大阪方面行きの下り線ホームとなります。



■モデル車両: JR東日本E235系
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E235系はそれまで首都圏の主力近郊電車として山手線を走っていたE231系やE233系の
次世代車両として開発された車両となります。

2015年(平成27年)に作られた量産先行車の01編成は
3月より首都圏各所で試運転が行われた後、
11月30日に始発駅である大崎駅で出発セレモニーが行われて営業運転が開始されました。
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駅メモのでんこである品川めぐるの誕生日が11月30日に設定されていますが、
これはE235系が山手線で営業運転を開始した日付が元ネタと考えて良いでしょう。

ちなみにE235系の旅客運転開始は前日の11月29日で、
団体臨時列車として横須賀線の品川駅━横須賀駅間を往復したものだそうです。
ですので11月30日は山手線での営業開始日と考えて良いと思います。

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こちらは東京総合車両センターの光景です。
広大な敷地の東側エリアが旧・山手電車区にあたる車両基地となっており、
東西に建っている東急大井町線の大井町駅の駅舎の北側に
山手線車両が並んでいるのを見ることができます。
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東京総合車両センターは大崎駅の南東およそ1kmほどの場所にあり、
センターと大崎駅構内は入出区線で連絡されています。
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大崎駅の陸橋から南側を見ると大崎陸橋が見えますが、
その大崎陸橋の北側すぐの場所が大崎駅とセンターの境界で
脇の道路から見ると境界杭があるのが見えます。
この連絡線がある為、山手線では大崎駅始発の列車が朝夕に何本も設定されています。


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車体はステンレス製で銀色の地色がベースとなっており、
前面部や側面ドア付近に国鉄黄緑6号(    が塗られています。
この黄緑色は国鉄制定色と呼ばれ、1963年(昭和38年)に
山手線103系電車で初採用されたことから山手線のラインカラーとして以後定着しました。
他に国鉄コンテナなどでもこの色が使われています。
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また、品川めぐるの帽子やネクタイには
黄緑と黒のドットのグラデーションがあしらわれていますが、
これは先頭車両妻面のデザインが元であるのは明らかでしょう。
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背中のパンタグラフの形状も、実際の車両のものと並べると
同じシングルアームのものが使われているのが分かります。
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羽織っているジャケットがシースルー素材となっていますが、
これは車内ロングシートの袖仕切り板が半透明になっているのがモチーフだと思われます。


それでは山手線E235系の各車両について見ていきたいと思います。

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まずこちらは外回りの先頭車両となる1号車のクハE234形です。
ク(制御車)ハ(普通車)ですので運転台のある車両となります。
編成略記号ではTc'となりT(付随車)c(制御車)となりので、
運転台はありますが動力は搭載していないということが分かります。
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車内客室の様子です。
こちらは先頭車端の運転席後部の様子です。
運転席に近いシートは4席のロングシートとなっています。
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日本でも有数の通勤客が乗る為、片側4扉となっています。
中間のロングシートは7席のものが設置されています。
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そして連結部側の車端部の様子です。
外側には3席のロングシートが置かれ、赤いモケットの優先座席となっています。
床も赤く塗られて目立つ様になっていますが、関西では見かけるものの関東では斬新です。
反対の外側は座席が無く車椅子ほか対応のフリースペースとなっています。


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外回り2両目となる2号車のモハE234形です。
モ(動力車)ハ(普通車)でモーターを搭載した車両となります。
編成略記号はM2M(動力車)となりますので
動力をもつ車両という意味は同様です。
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こちらは外回り先頭側の光景です。
3席ロングシートの優先座席が両側に設置されています。
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中央部には7席ロングシートが片側3つづつ並んでいます。
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内回り先頭方の車端。
こちらは片側優先座席と反対側がフリースペースとなっています。


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外回りの先頭3両目のモハE235形です。
モ(動力車)ハ(普通車)ですので動力を持つ車両となります。
編成略記号はM1M(動力車)となりモーター搭載の車両となります。
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E235系では集電装置(パンタグラフ)付きの電動車は「M1」車、無しは「M2」車としており、
3号車は外回り進行方向の車端部屋根に1基が搭載されています。
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外回り先頭方の車端の優先座席。両側に3席ロングシートがあるのは同様です。
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車両中央部の7席ロングシート。
手すりや袖仕切り、座席の間のスタンションポールなどを曲線によって
ロールバー構造とすることで側面衝突などからの乗客の安全度向上を図っています。
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内回り先頭方の車端の優先座席。
こちら側は片側がフリースペースとなっているのも他の車両と同様です。


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こちらは外回り先頭4両目となるサハE235形です。
サ(付随車)ハ(普通車)となり自走できないい客車車両となります。
編成略記号ではTとなりT(付随車)の意味ですので同様となります。
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通勤型車両なのでこの車両の客室も
3席ロングシート優先席、7席ロングシートの配置は変わりません。
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内回り先頭方の片側3席ロングシートとフリースペースも同様です。
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車内のつり革を見ると、品川めぐるのイヤリングの形と同じ形状をしており
デザインのモチーフとなっている事が分かります。


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外回り先頭から5両目の5号車であるモハE234形です。
山手線E235系の編成では2、5、8号車はモハE234形が使われており、
モ(動力車)ハ(普通車)ですのでモーター搭載車となります。
編成略記号はM2ですのでパンタグラフの無い動力車となります。
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車内の座席配置は他の車両と同様であり
両側3席ロングシート優先席、7席ロングシート、
そして片側3席ロングシート優先席とフリースペースというは配置は同様です。
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床のドット柄や座席モケットの色などの内装も
特に他の車両と変わった点はありません。


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こちらは11両編成のちょうど中央部に位置する6号車のモハE235形です。
編成の3、6、9号車がモハE235形となり、モ(動力車)ハ(普通車)で動力車となります。
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E235系の編成の中でこの6号車のみパンタグラフが2基搭載されています。
まず、外回り先頭側の車端屋根上のパンタグラフは通常使用されています。
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これに対して内回り先頭側屋根上のパンタグラフは予備パンタグラフで
通常運行時にはご覧の通り下げられています。
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車内の様子は他の中間車両客車と同様です。


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内回り側5両目の7号車のサハE234形です。
サ(付随車)ハ(普通車)ですから動力の無い客車車両ということになります。
編成略記号はT'T(付随車)となり意味は同様です。
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こちらも内装は同じですが、編成の中央部の車両なので
比較的に乗客が多い車両となります。
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内回り先頭側の優先席とフリースペース。


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内回り側の4両目となる8号車モハE234形です。
モ(動力車)ハ(普通車)で動力車であるのは2、5号車と同じです。
編成略記号もM2でパンタグラフの無い動力車となります。
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E235系の中間車両の座席数は51席で、定員は160名となっています。
また優先座席部の上部の吊り革と荷物棚が一般席に比べ50cmほど低くなっています。


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こちらが内回り側3両目の9号車であるモハE235形です。
モ(動力車)ハ(普通車)で動力車、編成略記号M1でパンタグラフ搭載の動力車です。
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外回り先頭方の屋根上のパンタグラフです。
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9号車車内の様子です。


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内回り側2両目になる10号車のサハE235形です。
基本的にはE235形4600番台が山手線10号車に入りますが、この番台の車両は
それまで山手線で主力であったE231形4600番台を改造して充てています。
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ですので10号車の前後の連結部を見ると、隣の車両と形状が違うのが分かります。
なぜここだけ改造車なのかというと、山手線と併走する京浜東北線では
線路の保守などの理由でお互いの路線の線路を走行する場合がある為です。
ホームドアの設置された現在ではドアの位置を統一しないと停車時にずれる問題があり、
故に山手線と京浜東北線のドア位置を合わせる為
10号車にE231系の改造車が充て込まれました。

初期に車両を投入する際に10号車の改造期間を稼ぐ為、
第04編成と第05編成については新製車両が充てられ新製サハE235形500番台となっています。
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外回り先頭方の車端の優先座席です。
3席ロングシートが両側に設置されているのは他の車両と同様ですが、
袖仕切りの形状が若干他の車両とは違っています。
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ご覧の通り10号車はE231系の内装を受け継いで袖仕切りは全て不透明ですが、
E235系の他の車両は居住空間を広く感じさせる為に半透明となっています。
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10号車車内の様子です。
外回り先頭方車端が両側3席ロングシートの優先座席、
7人掛けのロングシートが片側2つづつ設置されているところまでは
他の車両と同様の席数となっています。
しかし10号車は内回り先頭側の普通席ロングシートが5席となっており
この点が他の車両とは異なっています。
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また座席の上の荷物棚の形状も10号車のみ違っていますが
こちらは元E231系であることが理由と思われます。
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内回り先頭側の車端部です。
片側に優先座席、反対側が座席無しのフリースペースというのは
他の車両と同様ですが、こちら側の優先座席は席数が4席のロングシートとなっています。


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外回り先頭方の車端連結部付近の様子です。
片側に3席ロングシートの優先座席、反対側がフリースペースとなります。
基本的にE235系のフリースペースは内回り先頭側に設置されていますが、
この11号車は内回りの先頭車両なので唯一反対側にフリースペースがあります
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中央部に7席ロングシートが片側2つづつ、運転席後部側に4席ロングシートの配置は
同じ先頭車両である1号車と同様となっています。


【写真撮影:2020年4月】