でんこの元ネタ
■No.14 美深ふぶ(Bifuka Fubu)
 ■タイプ:サポーター
 ■誕生日:3月11日

■出身駅: JR北海道 宗谷本線 美深駅(北海道)
ふぶ01


ふぶ28
美深駅は1911年(明治44年)に官設鉄道天塩線が延伸開業した際に設置されました。
開業時の駅所在地名は「下名寄村字ピウカ」だった為、
漢字を当てはめて開業当初は美深(ぴうか)駅でした。
地名はは天塩川の砂利川原を指す
アイヌ語の「ピウカ(piwka)」(石の多い場所)に由来するのだそうです。
ふぶ29
駅は1949年(昭和24年)に国鉄に移管されており、1951年(昭和26年)に
駅名の読みが「ぴうか」から「びふか」に変更
されています。
ふぶ45
ご覧の現在の駅舎は1987年(昭和62年)に美深町によって
「美深町交通ターミナル」として建てられたもので
駅舎としての機能の他に観光協会も設置されて案内所が設けられています。
ふぶ46
そして駅舎の上にそびえる塔は「美幸の鐘」であり、
フランス製の鐘の下がる鐘楼となっています。
駅舎改築の際に作られ名称を町民から公募した結果、
美深駅からかつて分岐していた美幸線を記念した名前となりました。
ふぶ30
駅の西側にはご覧の駅前広場が接しています。
広場は舗装されたフラットなものですが、中央部に駐車スペースが区画されており
外周を動線とした駅前ロータリーの役割を果たしています。
ふぶ31
広場の南側にある観光案内地図。
地図の看板の後ろの広場南側には「ふれあい公園」が設けられています。
ふぶ39
公園の一番駅舎に近い一角にある銅像。
台座に「西尾六七氏之像」と書かれており美深出身の北海道議長さんだそうです。
西尾氏は美深町の6代目町長でもあり在任中に美幸線の敷設に尽力をされた方なのだそうです。
ふぶ32
ふれあい公園の中の様子です。大きな噴水広場などもあり、
JRの線路にそってご覧の広い公園が町によって整備されています。
ふぶ33
こちらは駅前広場の北西角にある民営の旅館。
入口が広場側に面して作られています。
ふぶ34
駅前広場に接した南北方向には町道が走っています。
北側はかつての農業倉庫である赤レンガ倉庫が並んでおり
北海道では良く見る駅前の光景となっています。
ふぶ35
反対の南側は町によって区画が整理されており、
公園の反対側は住宅地となっています。

ふぶ36
そして駅舎の正面から西に向かっては
ご覧の駅前通りが延びています。
ふぶ37
この通りは道道680号班渓美深停車場線として道道に指定されており
美深駅前がその道道の終点となっています。
ふぶ38
道道自体は12kmほどありますが、美深駅前から国道40号までの300mほどが
停車場線として国道と駅との連絡の役割を果たしています。
国道側が美深の中心市街地であり、停車場線の両側には商店が並んでいます。
ふぶ40
こちらは国道40号と停車場線の交わる大通北一丁目交差点です。
旭川と稚内を結ぶこの国道沿いが美深町の中心市街となります。
ふぶ41
大通北一丁目交差点から北側の稚内方への光景。
ふぶ42
同じく交差点の南側の旭川方の光景です。
ちなみにこの交差点から350mほど南には日本最北のセブンイレブンがあります。
ふぶ43
そしてこの交差点から駅を背に西へと進むと
200mほどで美深町役場があります。

ふぶ44
国道から停車場線を、一旦駅舎の方向に東へと戻ります。
ふぶ47
こちらは美深駅の駅舎の入口です。
特別豪雪地帯に指定されている地域ですので入口には風除室が。
ふぶ48
駅舎の中の待合室の様子です。
鉄筋の建物なので中の床はタイル張りでベンチが置かれています。
ふぶ49
入口脇の観光案内所と物産コーナーは営業時間が
9時から16時半となっています。
ふぶ50
ホームへの出入り口の前の券売窓口は美深町へと委託されており
こちらも営業時間は16時半までとなっています。
ふぶ51
そしてこちらは待合室にある「美幸線資料館」と書かれた階段です。
上へと登ると観光協会の事務室がありました。
ふぶ52
事務室の向かいには「交通記念第2展示室」と書かれた部屋が。
ふぶ53
部屋の中には国鉄美幸線の資料が陳列展示されていました。

ふぶ54
ホーム側から見た駅舎の入口です。
ドアの上には木製の駅名標が掲げられています。
ふぶ56
こちらが駅舎側の1番線ホームです。駅は相対式ホーム2面2線となっており
こちらの1番線は稚内方面行きの下り線となります。
ふぶ55
1番線ホーム南端の外側に見えるふれあい公園。
ふぶ57
旭川方のホーム南端の先には除雪車の保管庫、安全側線があり、
その先に美深駅の交換設備としてのポイントがあります。
ふぶ58
ホーム側の駅舎の外観。
ふぶ59
1番線の北側には駅舎があり、北端に跨線橋の階段があります。
美深駅のホームは千鳥式の配置となっていますが、
これはタブレット交換時代の名残りでしょうか。
ふぶ60
跨線橋の様子です。
ふぶ61
橋上から見た駅構内の俯瞰。
ふぶ62
反対側の2番線ホームへと下る階段です。
ふぶ63
こちらが2番線ホームの様子です。
旭川方面行きの上り線ホームとなります。
ふぶ64
2番線ホームの中ほどには東側の駅の外へと通じる道があり、
途中には駐輪場も置かれています。
ふぶ65
ホームからの通路は駅東側の町道へと通じています。
元々美深は林業と製材が盛んな町であり、美幸線が駅の南側から東へと伸びていた頃には
この駅東側の空き地は以前は一面に製材所が立ち並んだ場所でした。
かつては製材を積み下ろしする専用の貨物引込み線もあったそうなのですが
今では製材所はほぼ全て廃業しておりご覧の跡地の更地が広がっています。
ふぶ66
ホーム北側の稚内方の光景です。
特急停車駅でもあるのでホームは長めに作られています。
ふぶ67
宗谷本線の普通列車はワンマン運転なので
跨線橋に近いホームには上屋の屋根が設けられています。
ふぶ68
2番線のホーム南端付近です。
跨線橋の柱があり、南側には駅舎や1番線が見えます。



■モデル車両: JR北海道 キハ261系基本番台「宗谷」
ふぶ02


キハ261系はJR北海道が地方幹線区用の特急車両として開発した車両であり、
宗谷本線の特急列車に用いるために1998年(平成10年)より導入が開始されました。
ふぶ023
2000年(平成12年)3月11日に特急「スーパー宗谷」として運行を開始した際には
試作車4両と量産車8両の計12両が投入され、
2001年(平成13年)に増結用2両が作られて基本番台としては計14両となっています。
ふぶ04
駅メモのでんこである美深ふぶの誕生日が3月11日に設定されていますが
これはキハ261系がスーパー宗谷として運行を開始した日が元ネタ
で間違い無いでしょう。

【上動画はクリックで再生します。】
こちらはキハ261系の発車の様子です。


ふぶ05
まずは稚内方の先頭車両である1号車のキロハ261形200番台です。
キ(気動車)ロ(グリーン車)ハ(普通車)となり稚内方の半室がグリーン席の車両となります。
編成略記号ではMcsとなりM(動力車)c(制御車)s(グリーン車)となりますので
運転台とエンジンのある車両の意味となります。
ふぶ10
1号車は乗降扉が車両の前後に二つあり、
こちらは運転台後方の稚内方の乗降デッキの様子です。
運転台への通路には黄色いロープが張られています。
ふぶ09
稚内方の半室のグリーン席の様子です。
2+1席のシートが3列あり系9席がグリーン席となっています。

デンマーク国鉄との共同デザインによって作られた座席は
大元の設計はキハ281系「スーパー北斗」のグリーン席をベースとしていますが
濃い青の革張りとなっており、肘掛けは木製となっています。
ふぶ11
こちらは1号車中央部のデッキの様子です。
稚内方のグリーン席の半室と後方の指定席の半室を繋ぐデッキで
両側に業務用室がある他、ご覧の腰椅子のあるスペースがあります。
ふぶ112
そして1号車の札幌方半室の普通客室の様子です。
特急宗谷として運行の際には指定席となる座席で2+2席×7列の計28席があり
座席モケットは青色となっています。
ふぶ13
1号車札幌方車端の乗降デッキです。
ふぶ14
このデッキは1号車部分は乗降デッキのみとなっていますが
連結部を挟んだ2号車側の洋式トイレと洗面所のあるデッキと
直結して一体となっています。


ふぶ06
つづいて稚内方の二両目となる2号車のキハ260形200番台です。
キ(気動車)ハ(普通車)で中間車両として編成される普通車車両です。
編成略記号ではM2となりM(動力車)ですのでディーゼルエンジンを搭載しています。

特急宗谷の車両は基本的に2両で1ユニットとなります。
札幌方先頭車を含むユニットと稚内方先頭車を含むユニットを組み合わせた4両が基本編成となり、
SE(Soya Express)を冠した編成番号が附番されます。

M1車を含むユニットを「SE-100(番台)編成」、
M2車を含むユニットを「SE-200(番台)編成」と表記し、
稚内方の200番台の2両のユニットは後者のSE-200番台編成となります。
ふぶ15
2号車の客室内の様子です。
普通客室でシートモケットは赤色となっており、
2+2席×15列で計60席となります。
ふぶ156
札幌方の車端には乗降デッキがあります。
ふぶ17
3号車側には通路の脇に業務用室があって
奥は連結部となり自動扉が設けられています。


ふぶ07
こちらは札幌方二両目の3号車キハ260形100番台です。
キ(気動車)ハ(普通車)で中間車両の客車であるのは2号車と同様で、
編成略記号ではM1となりM(気動車)でエンジン搭載の客車となります。

3号車と4号車は100番台の車両なのでSE-100番台編成となります。
多客時には特急宗谷が6両に増結されることがありますが、
その場合には基本的にグリーン席半室が無いSE-100番台のユニットが増結されます。
ふぶ18
稚内方の車端には両側に乗務員用の扉があります。
中は片側が車掌の乗務する乗務員室となります。
ふぶ19
そして乗務員室の通路の反対側はご覧の通り
開放型の車掌台となっています。
ふぶ20
3号車の客室内の様子で、グリーンのシートモケットの座席が
2+2席×13列設置されています。札幌方最前列の座席は
1席が車椅子専用シートとなっていて2+1席となりますので
3号車の座席数は計51席となります。
ふぶ21
こちらは車椅子専用座席はご覧の通りです。
JRの他の特急車両と同様に着席時に座席が回転できるなど
車椅子の乗客に対応した作りとなっています。
ふぶ22
札幌方の車端には乗降扉があり、乗降デッキには車椅子対応トイレが設置されています。
多くの特急の車椅子対応トイレは通路側に扉が設けられていますが
この車両では進行方向側に扉があるのが特徴と言えるでしょう。
ふぶ23
トイレ脇には通路があり、連結部へとクランク状に連絡をしています。


ふぶ08
そして札幌方の先頭車両となるキハ261形100番台です。
キ(気動車)ハ(普通車)でエンジン搭載の普通車であり、
編成略記号ではMcM(動力車)c(制御車)であるように運転台のある車両となります。
かつては先頭の貫通扉に自動幌装置がありましたが2017年(平成28年)に撤去されています。
ふぶ26
4号車の稚内方車端の乗降デッキです。
乗り降りのスペースのみのデッキとなっています。
ふぶ27
客室内の様子です。4号車は先頭車両ですが、
同じ先頭車両の1号車とは違って全室が普通客席の車両となっています。
座席モケットは青色で、2+2席×14列の計56席となります。
ふぶ24
札幌方の乗降扉とデッキの様子です。
運転台のすぐ後方に位置するデッキとなります。
ふぶ25
デッキから運転台への通路。
ロープが張られており一般乗客は立ち入りができません。


【写真撮影:2020年8月ほか】