伊豆急行線b37
さて、お次は伊豆急行です。

伊豆急は静岡県の伊東駅から伊豆急下田駅まで、
伊豆半島の東岸を45.7km走る路線です。


元々伊豆半島の東岸の鉄道は、改正鉄道敷設法別表第61号で
「静岡県熱海ヨリ下田、松崎ヲ経テ大仁ニ至ル鉄道」として計画されたものでした。

そのうち熱海━伊東間は1938年(昭和13年)に国鉄伊東線の全通によって開業。
伊東より先の計画線については政府の緊縮財政によって計画が頓挫。
長らく着工されなままで時間が過ぎていました。

この計画線に観光開発の視点から着目した東急グループが鉄道敷設免許を申請。
西武グループとの箱根から引き継ぐ「伊豆戦争」などを経て
1961年(昭和36年)に伊豆急行として伊東駅から伊豆急下田駅までが開業しました。

伊豆急行線b38
古くは下田奉行が置かれるなど歴史的な史跡もあり
東京から距離が近く観光資源もある伊豆でしたが、
交通手段の整備が遅れていてそのロケーションは生かされていませんでした。

そこに伊豆急が開業したことによって交通の便は良化。
「第二の黒船」と呼ばれて歓迎され、
観光開発がされリゾート地として発展が進みます。
沿線には数多くの温泉地があるなど
多くの観光客が利用をする路線となっています。



伊豆急行線には普通列車のほかに
「リゾート21」と呼ばれる車両が走っています。

「乗って楽しい車両」を目指して左右非対称の設計など
既成概念にとらわれない発想で作られたリゾート21は
登場前にはその奇抜さが懸念されたりもしました。

しかし蓋を開けると乗客を楽しませるそのコンセプトは大好評で
マリンビューの非対象座席などは以後の全国各地の観光列車にも影響を与えています。

伊豆急行線b36
現在運行しているリゾート21の編成は以下の2編成となります。
こちらは伊豆急2100系リゾート21の3次車「キンメ電車」です。
1988年(昭和63年)に登場したこの車両は
カラーリングが変更されて2011年(平成23年)にリゾートドルフィン号となりました。
そして2017年(平成29年)には沿線地域のプロモーション車両として
再びカラーリングが変更。現在の金目鯛をモチーフとしたキンメ電車となっています。
伊豆急行線b35
こちらは伊豆急2100系リゾート21の4次車である「黒船電車」です。
1990年(平成2年)より走るこの4次車は当初は赤と青のリゾート21の基本色でしたが
初代黒船電車の1次車の老朽化によって
2006年(平成18年)より二代目の黒船電車となりました。

このリゾート21ですが、通常に伊豆急を走っているときには
普通列車として乗車券のみでの乗車が可能となっています。
「特急踊り子号」として特急列車として走る場合は特急券が必要ですのでご注意下さい。



伊豆急行線a45
こちらは伊東駅の駅舎の外観です。
1938年(昭和13年)に国鉄伊東線の終点として延伸開業したこの駅は
伊豆急行線の1961年(昭和36年)の開業によって起点駅ともなり、
国鉄(後のJR)と伊豆急の乗り換え駅となります。

ですが伊豆急が国鉄(JR)の乗り入れを前提として開業しているので
実質的には伊豆半島東岸の鉄道の途中駅といった様相となっています。
伊豆急行線a46
駅前にはロータリーのある広い駅前広場があります。
観光地の玄関口らしく、駅舎前には複数のバスやタクシーが停められる
停車スペースと車寄せがあります。
伊豆急行線a47
ですので日中の駅前広場にはご覧の様に車が絶えることがありません。
伊豆急行線a48
そしてロータリーの中央に目立つこちらは
カナリー椰子で、伊東のロータリークラブが寄贈したものだそうです。
伊豆急行線a57
駅前広場から南へはご覧の様にみやげ物店などが並んでいます。
伊豆急行線a58
駅舎正面の東側への道の様子です。
伊豆急行線a59
そして駅前広場の北側は柵に隔てられて
伊豆東海バスの発着場となっています。
また発着場の前には駅舎と続きの並びでバス案内センターがあり
バスチケットの販売や案内なども行っています。
伊豆急行線a60
バス発着場の前から北へと伸びる道路は県道50号伊東停車場線で、
駅と国道135号線とを連絡しています。
伊豆急行線a49
こちらは駅舎の入口と改札前の光景です。
柱に駅名標があるのがなんともいい味です。
伊豆急行線a50
入口脇には自動券売機が。
伊豆急行線a51
券売機の並びの奥にはみどりの窓口があります。
この駅はJR東日本の管理駅となっており、
伊豆急の社員は乗務員のみの配置となっています。
ですのでこの駅でしか売っていない伊豆急のフリーパスである
「伊豆満喫フリー切符」もJRの委託販売となっています

伊豆急行線a52
駅舎のある1番線ホームです。
単式ホームとなっており、伊豆急の伊豆急下田方面への列車は
こちらのホームから発着します。
実質的には「伊豆急ホーム」とも言うべきホームとなります。
伊豆急行線a53
ホーム中央付近は広くなっており、
隣のホームへと連絡している階段があって
その前には駅弁と駅そばの店があります。
伊豆急行線a54
ホームの南端側は駅舎があって改札を出ると最初に立つ場所となります。
ですのでこの駅で一番乗客が目にする場所と言えるでしょう。
伊豆急行線a55
階段を下りて地下道となっている通路へ。
島式の2、3番線ホームへと連絡をしています。
伊豆急行線a56
こちらが島式ホームの2、3番線です。
「JR東日本ホーム」ともいうべきホームで
JR伊東線へと向かう列車はこちらを使います。
基本的な伊東方面への発着は3番線で行い、
2番線は特急対比や折り返し列車などが使用します。



こちらは伊東駅━南伊東駅間のトンネルの配置図です。
伊豆急行線43
伊豆急行線は伊豆半島の海沿いの山をいくつも抜ける為
トンネルが多い路線となっています。
伊豆急のトンネルは電波が一切入りませんので
各駅のトンネルの位置を記して駅アクセスの参考にしたいと思います。


伊豆急行線a61
こちらは伊東の市街地を流れる松川を2kmほど遡った、
伊東市街の南端にあたる付近です。
伊豆急が東伊豆の山間に入る直前のこの付近に次の駅があります。
伊豆急行線a62
こちらが南伊東駅の駅舎の外観です。
1961年(昭和36年)の伊豆急の開業時に設けられました。
伊豆急行線a71
駅舎の南側は高架線に沿って駅の敷地が延びており、
駐車場も設けられていました。
伊豆急行線a72
駅の目の前には住宅が広がっていますが、
駅前の一角にはご覧の様に温泉の源泉があったりして
ここが温泉地であることを思い出させます。
伊豆急行線a63
駅舎へと戻ると、中は広めの待合室となっていて
中央にベンチが設置されていました。
伊豆急行線a64
駅構内側からの改札の様子です。
伊豆急行線a65
高架駅となっているので、改札からはご覧の階段でホームへと上がります。
伊豆急行線a66
こちらがホームです。
島式ホーム1面2線となっています。
伊豆急行線a70
二つある階段の間の、ホーム中央部には屋根が設けられており
列車待ちのためのベンチが置かれています。
伊豆急行線a67
ホーム北端の伊東方の光景。
伊豆急行線a68
こちらが伊豆急下田方のホーム南方の光景です。
市街地側の東の1番線を主本線とする一線スルー方式となっているのが分かります。
基本的に列車の発着は上下線ともに1番線で行い、
特急通過時の退避などの場合に山側の2番線が使用されます。
伊豆急行線a69
駅構内にある2キロの距離標。



伊豆急行線42
南伊東駅━川奈駅間では
川奈駅寄りの台地の区間がトンネルとなっています。
トンネル内は電波が入りませんので
この区間で川奈駅を取る際には注意が必要でしょう。


伊豆急行線a73
南伊東駅から列車は東へとカーブを描き
山間の台地を抜けて伊豆半島東岸へと抜けています。
駅からは4kmほど進んだ、国道135号線と川奈の集落を結ぶ山間に
次の伊豆急の駅が設けられています。
伊豆急行線a74
坂の間にある、川奈の住宅地へと伸びる道の踏切。
伊豆急行線a75
その踏切の脇にはご覧のショッピングセンターがあり、
スーパーや信金などのテナントとともに駅が設けられています。
伊豆急行線a76
市道からのショッピングセンターへの駐車場入口。
伊豆急行線a77
その入口にはご覧のように川奈駅の駅名標が設置されています。
伊豆急行線a78
平屋の店舗施設の並ぶ間にアーケードが設けられており、
ご覧の通りそのアーケードに川奈駅の駅名標が掲げられています。
伊豆急行線a79
アーケードを進むと奥に改札が。
伊豆急行線a80
内側から見た改札付近の光景です。
伊豆急行線a81
1番線ホーム。相対式ホーム2面2線の駅であり
駅舎に近いホームはこちら側ですが一線スルー方式の副本線となっており、
列車交換で退避する列車が停まるホームとなっています。
伊豆急行線a82
ホームの西端にある階段。
基本的に出口へ降りられる階段はホームにはこちら側にしかありません。
伊豆急行線a83
改札前から2番線へと連絡する地下通路。
伊豆急行線a84
こちらが2番線となります。
1線スルーの主本線となり、
上下線とも基本的に列車はこちらのホームで乗降を行います。



伊豆急行線41
川奈駅━富戸駅間はトンネルが散在するものの
どれも短いトンネルばかりですし、
この区間は駅間が5.4kmと長いので普通にアクセスが可能でしょう。


伊豆急行線a85
こちらは県道109号線の富戸コミュニティセンター停留場付近の三差路です。
駅へと上る道がここから分岐しています。
伊豆急行線a86
コミュニティセンターの前を通り、海を臨みながら
ゆるやかな坂を登っていきます。
伊豆急行線a87
坂を登りきって左へとカーブを曲がると
富戸駅が右手に見えてきます。
バス停からは徒歩でおよそ10分といったところでしょうか。
伊豆急行線a88
こちらが富戸駅の駅舎となります。
駅は1961年(昭和36年)の開設となります。
静岡県内では最も東にある駅だそうです。
伊豆急行線a89
切り返した駅前の光景。
伊豆急行線a90
駅舎の南側の線路沿は砂利の駐車場となっています。
伊豆急行線a91
駐車場の先には駅前の道が踏切となって
伊豆急の線路を渡っています。
伊豆急行線a92
駅舎の前に戻り、駅周辺の名所の書かれた案内地図です。
伊豆急行線a93
案内図の裏手にはベンチと駅のトイレが。
伊豆急行線a94
駅舎の中に入ると改札前はこじんまりとした広さで
待合のベンチが置かれていました。
伊豆急行線a95
駅構内側から見た改札付近。
伊豆急行線a96
改札の前には相対式のホームを連絡する構内踏み切りがありました。
伊豆急行線a97
この駅は基本的に特急通過駅である為、
高速で構内踏切を通過列車が走る特性上から
ご覧の様に列車通過時には駅員によって踏切が封鎖されます。
伊豆急行線a99
駅舎側の1番線ホームです。
相対式2面2線となっており、1線スルー方式の副本線となります。
主に下り伊豆急下田方面行きの列車が停車しますが、
特急列車の通過待ちの際には上り普通列車が退避をする場合もあります。
伊豆急行線a98
こちらは駅舎から遠い方の北側にある2番線です。
1線スルーの主本線となりますので
特急通過駅であるこの駅では通過列車がこちらの2番線を通り抜けます。
また上りの伊東方面行き列車も基本的には2番線に停車をしています。



伊豆急行線40
富戸駅━城ヶ崎海岸駅間は区間のほとんどが
トンネル区間となっていますので
駅間では電波の届く区間はあまりありません


伊豆急行線48
城ヶ崎海岸駅
1972年(昭和47年)に新たに新設された駅で
単式ホーム1面1線の社員配置駅となっています。
伊豆急行線49
ホームの上には駅を跨いだ跨線橋が架かっており
駅の外部の両側を連絡しています。
伊豆急行線50
この駅の特徴の一つが
ホーム南端の駅舎脇に「ぽっぽの湯」という温泉の足湯がある事です。
伊豆急行線51
改札を入ってすぐ左にご覧の足湯の入口があり
無料で入る事ができます。
伊豆急行線52
こちらが駅舎の外観です。
1991年(平成3年)に伊豆急行線開通30周年記念事業として
駅舎がログハウス造りに改築されています。
伊豆急行線53
駅舎入口脇にあるログハウスの案内。
伊豆急行線54
中はご覧の通りとなっています。
【城ヶ崎海岸駅写真:2017年2月撮影】



城ヶ崎海岸駅━伊豆高原駅間は全て地上区間ですので
トンネルはありません


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こちらは駅の北西すぐにある交差点です。
駅前のロータリーと国道135号線とを繋ぐ交差点となります。
伊豆急行線b02
南東すぐの目の前には伊豆急の踏切があり、
反対側には伊豆急の伊豆高原車両基地の建物が見えます。
伊豆急行線b03
交差点にある駅への案内に従って南西へと進むと
まもなく開けて駅前のロータリーが見えてきます。
伊豆急行線b04
駅前ロータリーの様子です。
伊豆急行線b09
ロータリーには車寄せがありバスの発着場が設けられています。
伊豆急行線b05
そしてバス乗降場の真後ろにはご覧の建物があるのが見えます。
伊豆急行線b06
この建物が伊豆急行の本社です。
鉄道会社らしく社名の看板が枕木でできています。
伊豆急行線b08
駅前ロータリーと駅舎との間には
ご覧のかなり広めの駅前広場があります。
広場と言うよりは公園と呼んだほうが合っているかもしれません。
伊豆急行線b07
中央に立つ樹齢150年の大楠。
伊豆急行線b10
伊豆半島は日本の城の石垣の産地であり、
こちらは切り出した石を運ぶ「御石曳」のモニュメントです。
伊豆急行線b11
広場の一角にはご覧の足湯が。
伊豆急の駅前には足湯が多いのですが、こちらはその中でも一番豪華な造りです。
伊豆急行線b12
伊豆高原駅の駅舎の外観です。
こちらは北側の桜並木口となります。
1961年(昭和36年)に伊豆急行線の開業に併せて開設された駅であり、
周辺は伊豆の一大観光地で多くの景勝や観光スポット、
ペンションや別荘などがあります。
伊豆急行線b13
駅舎は商業施設を兼ねた「やまもプラザ」という駅ビルとなっており、
中に入るとご覧のように広々としたロビーがあります。
伊豆急行線b15
ロビーの正面には改札があり、
写真奥にあたる左手には券売窓口と伊豆急トラベルの窓口があります。
伊豆急行線b14
こちらはロビー前にある伊豆急トラベル伊豆高原の窓口です。
伊豆急行線b16
そしてこちらが改札です。
箱型のいわゆるラッチは無く、
誘導のバンドで仕切って駅員が立つスタイルとなっています。

伊豆急行線b17
こちらは駅の南側のロータリーへの入口付近の光景です。
伊豆急行線b20
スーパーの前でカーブを描く市道から北に向かって
駅敷地へと道が伸びています。
伊豆急行線b19
奥へと進むと駅舎の前のスペースは駐車場となっており、
その外周をロータリー状に道が回っています。
駅舎前の車寄せは駐車場内なので入場ゲートを通過する必要がありますが、
駐車場は60分無料となっていますので送迎でも利用は可能です。
伊豆急行線b18
こちらが駅の南側のやまも口の外観です。
伊豆急行線b21
入口を入って進むと吹き抜けの中庭となっている広場へと出ます。
伊豆急行線b22
伊豆急行線b23
伊豆急行線b24
通路の中ほどにガラス張りの場所があり中庭があるのが見えます。
「やまもも・しあわせ広場」と題されたこちらの中庭には通路から出る事ができます。
伊豆急行線b25
中庭にある「銭洗い温泉」です。
湧き出る温泉は竹の樋で「水琴窟」と呼ばれる手水鉢へと流れています。
伊豆急行線b26
広場の前を通過して通路を進むと改札前へ。

伊豆急行線b27
構内側から見た改札付近の様子です。
改札とホームは跨線橋で連絡されています。
伊豆急行線b28
跨線橋の中の様子です。
伊豆急行線b29
こちらは3番線ホームです。
駅舎に一番近い単式ホームですが3番線となっています。
この駅は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線ホームとなっています。
伊豆急行線b30
こちらはホーム北端から見た伊東方の光景です。
線路を見ると分かりますが一線スルーとなっており、
3番線は上り伊東方面行きの普通列車が使用する副本線となっています。
伊豆急行線b31
ホーム中ほどからは駅の中庭である「やまもも・しあわせ広場」が見えます。
伊豆急行線b32
跨線橋を渡ってもう一つのホームへ。
伊豆急行線b33
こちらが島式の1、2番線ホームです。
2番線が一線スルーの主本線となり、
普通列車同士の交換の場合の下り伊豆急下田方面行きが入線しますが
特急と普通列車の交換の場合は上下に関わらず特急が入線します。
3番線は基本的に下り伊豆急下田方面の普通列車が入ります。
伊豆急行線b34
1番線の横には何本もの引き上げ線があり、
列車が停まっているのが見えます。
伊豆急行線39
この駅には伊豆高原電車区などがあり、
伊豆急行の基幹駅となっています。



伊豆急行線b39
伊豆急の走っている地域はご覧の通り全線が電波エリア圏内です。
トンネル内を除けば列車からのアクセスは良好であると言えるでしょう。
伊豆急の駅は地上駅ばかりですので、少なくとも駅停車中にアクセスすれば
基本的に問題なく駅は取れる
ということになります。


伊豆急行線b40
この伊豆高原駅は運行の境目となっており、
普通列車の増解結が行われ熱海方面は6両、伊豆急下田方面は3両で運行されます。

ですので記事の方も伊豆高原駅を境に一旦区切りたいと思います。
伊豆高原駅から伊豆急下田駅まではその2にて。

では。