さて、次は篠ノ井線です。
長野県の塩尻駅から篠ノ井駅までを繋いでいる路線で
塩尻駅━松本駅間は東京近郊区間に含まれるという路線です。
こちらは塩尻駅。
篠ノ井線の起点駅であり、中央本線の駅でもあります。
こちらは橋上駅舎となっている塩尻駅の
改札階へと登る階段です。
こちらがその橋上より見た塩尻駅の南側の光景です。
左手に曲がっている線路はいわゆる中央東線(JR東日本管轄)、
右側へとカーブしている路線が中央西線(JR東海管轄)で、
中央本線はこの塩尻駅で会社境界となっています。
また塩尻駅からは辰野駅方面への旧中央本線である支線へも連絡しており、
篠ノ井線と併せると実質的に4路線が交わるターミナル駅の役割を果たしています。
こちらが篠ノ井線ホームにある、
その4路線が表記された塩尻駅の駅名標です。
こちらがホーム。
篠ノ井線には中央東線からも中央西線からも松本駅方面への
直通列車が運行していますので
塩尻駅の多くのホームが篠ノ井線の発着ホームとなっています。
広丘駅。
篠ノ井線の駅ですが、運行している列車のほとんどは
塩尻経由で松本まで直通運転をしている中央本線の列車という駅です。
村井駅。
平田駅。
2007年に新駅として開業した新しい駅です。
南松本駅。
貨物ターミナルがある駅で、
駅周辺には広大な敷地に引込み線が広がっています。
松本市近辺の貨物を取り扱う貨物駅も
この駅の東側にあります。
松本駅。
長野県第二の都市の玄関口の駅でこの地域の一大ターミナル駅です。
篠ノ井線の駅ですがJR東日本では実質的に中央本線の末端として扱われており
中央本線の列車もほとんどが塩尻から直接乗り入れています。
また東京近郊区間の一番端の駅でもあります。
塩尻駅から松本駅にかけての篠ノ井線は
運行上実質的には中央本線の一部と言っても過言ではないでしょう。
実際に列車に乗っていても、篠ノ井線独自のカラーを体感できるのは
この松本駅より北の篠ノ井線の部分だと思います。
田沢駅。
明科駅。
西条駅。
こちらは西条駅構内の名所案内版「曼荼羅の里」。
この曼荼羅の里という案内板は
篠ノ井線のこのあたりの駅にいくつか設置されています。
神社や仏蹟がこのあたりの地域には散在してるので
沿線自治体が力を入れている様子です。
坂北駅。
特急が日中には列車行き違いの為に運転停車をする駅です。
こちらは坂北駅の曼荼羅の里の案内板。
聖高原駅。
この駅のホームには大きな仏像のある観音堂があります。
これは「一駅一名物運動」の一環で長野鉄道管理局の寄付によって
1987年に建立されたものだそうで、
「聖観世音菩薩像」という仏像だそうです。
冠着駅。
旧坂井村唯一の駅でしたが、元々信号場を駅にしたそうで
村の中心地からは外れた森の中に駅があります。
この駅にも「曼荼羅の里」の案内板が。
そしてこの駅を出ると、次はスイッチバック駅として全国的に有名な
姨捨駅へと向かう事になります。
山間を抜けて車窓には善光寺平を見下ろす風景が見えてくると。
スイッチバックのポイントを通過して姨捨駅へと入線していきます。
一番右の線路が篠ノ井方面への本線ですが、
各駅停車の列車ですので左の駅構内への線路へと入っていきます。
姨捨駅です。
塩尻方面行きの2番線ホームの向こう側には
かつて上杉・武田両軍の戦った川中島のある善光寺平が眼前に広がっており
「日本三大車窓」の一つとされています。
こちらが駅舎の外観。
1934年(昭和9年)に改築されたものだそうです。
駅前はご覧のような感じになっています。
こちらは姨捨駅ホームの南東端すぐ前にある道徳踏切です。
駅構内の作業踏切ではなく一般人が通行可能な踏み切りとなっています。
ホーム側の踏切を渡ったところがこの光景。
右が姨捨駅構内の線路、左が篠ノ井方面へと向かう本線の線路です。
この付近の高低差が良く分かるポイントとなっています。
進んでこちらが本線側の踏切。
線路手前を見ると足元にご覧のペイントが。
踏み切りを渡った反対側から本線と駅を見ると
ご覧のような感じとなっています。
本線踏切を渡って民家の左の道を進むと姨捨公園があります。
公園からはご覧の眺望が。
ホームから道徳踏切を越えてさらに進むと
スイッチバック引込み線の末端が。
このあたりでも25 ‰の上り勾配だそうです。
末端の先には変電所が設けられていますが
かつては変電所の先まで引込み線が続いており、
66.7 ‰の急勾配となっていてオーバーランの列車を捕まえる
キャッチサイディングとなっていたそうです。
姨捨駅でスイッチバックによる列車交換の為並ぶ列車。
では篠ノ井方面への下り列車の進む様子を見てみましょう。
1番線ホームを出た列車は塩尻方向(北西)へとバック。
一番右の、さっき走ってきた塩尻方面の本線ではなく、
左側の引込み線へと進んで行きます。
こちらが駅北西側のスイッチバック引込み線の末端付近。
このあたりまで来た列車は一旦停車し、
進行方向を反対側へと変えて篠ノ井方面の本線へと進みます。
篠ノ井方面の本線。
姨捨駅から篠ノ井方面へ4.2kmほど進むと
桑ノ原信号場があります。
ここは駅ではありませんが、
篠ノ井線でもう一箇所のスイッチバックのある場所です。
この写真は篠ノ井側から塩尻側へ向かってのものですが、
中央の線路が篠ノ井線の本線で、右と左がスイッチバックの引込み線です。
引込み線同士がシーサスクロッシングで繋がっているのが分かります。
この信号場で普通列車が退避して停車していると、
ご覧の様に本線を優等列車が通過して列車交換が為される訳です。
稲荷山駅。
そして篠ノ井線の終点である篠ノ井駅です。
この駅は篠ノ井線の他にしなの鉄道線、信越本線と3路線の起点終点駅となっています。
ただ実際の列車運行上はほとんどの列車が直接乗り入れなどをしている関係上
篠ノ井駅は実質的には中間駅の様相となっています。
こちらは信越本線に乗り入れて長野駅まで運行する篠ノ井線。
こちらも信越本線へと乗り入れているしなの鉄道線の車両です。
篠ノ井駅の駅舎です。
ご覧の通り橋上駅舎となっていて
線路の東西を跨線橋の自由通路で繋いでいます。
こちらはau 4G LTEによる電波サービスエリアのマップです。
見て分かる通り篠ノ井線に関してはほぼ全線が電波サービス圏内です。
明科駅━西条駅間で一部電波の入らない区間がありますが
篠ノ井線の駅で電波の入らない駅は無く
普通にアクセスすれば問題なく駅を取る事が可能でしょう。
篠ノ井駅━塩尻駅間で66.7kmというこの路線は
全線を乗車するとおよそ1時間20分前後の所要時間となります。
運行系統としては塩尻━松本間と松本━篠ノ井━長野間で分かれており、
「準中央本線」区間である塩尻━松本間の列車は
本数も多く乗り継ぎには困らないでしょう。
また松本━篠ノ井間についてはおよそ1時間に1本という運行間隔であり
篠ノ井線の前後の路線の本数と比べると少ないので
乗り継ぎに際しては若干の注意は必要です。
長野県は北長野も南長野もそれぞれ特徴的な路線がたくさんあるので
篠ノ井線の印象は私の中では若干低かったのは事実です。
ですが実際に乗車すると姨捨駅を筆頭になかなか見所のある路線でしたので
できれば駅だけ取って通過してしまうのではなく
現地に降り立ってみていただきたいと思った次第です。
では。
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