でんこの元ネタ
■No.35 神畑いおり(Kabatake Iori)
■タイプ:ディフェンダー
■誕生日:8月1日
■出身駅: 上田電鉄 別所線 神畑駅(長野)
こちらは上田市神畑付近の光景です。かつてはこの道路は
県道65号上田丸子線の一部でしたが南側に築地下之郷バイパスが開通すると
2020年(令和2年)に県道指定が外されており、現在は旧道の市道となっています。
旧県道65号線の神畑交差点。
反対の南側から見た神畑交差点付近の光景です。
この神畑交差点はT字の交差点となっており、南西の別所温泉方向へと分岐をしています。
6kmほどで別所温泉の温泉街へと通じるこの道は別所街道とも呼ばれていました。
この道路もかつては県道177号鹿教湯別所上田線という県道でしたが
2020年(令和2年)に神畑交差点から800mほどの区間が県道指定を外され現在は市道です。
その神畑交差点から別所街道を南に60mほど進むと
上田電鉄の神畑踏切があります。
南側から踏切を見ると、ご覧の通り神畑交差点までの近さが分かります。
そしてこの神畑踏切の北西側の線路脇に
駅へと通じる連絡路があります。
線路脇を進んだこちらが神畑駅の駅入口となります。
駅は1921年(大正10年)に上田温泉電軌の駅として開業したもので、
何度か路線の所属会社が変わったものの一貫して無人駅として現在に至ります。
駅入口の階段前付近の様子です。
踏切脇の道路からの連絡通路の脇には駅の駐輪場があります。
また駐輪場の手前には民家の入口がありました。
ホームの様子です。
単式ホーム1面1線の無人駅となっており駅舎はありません。
代わりに中央付近に待合室の建屋が置かれています。
待合室の中の様子。
奥の壁側がベンチとなっています。
ホーム南側が入口となっており、
自動券売機は無いものの自販機が置かれています。
ホーム建屋の屋根は待合室部分だけではなく
別所温泉方にも張り出しており、外にもベンチが置かれています。
北側から見た駅ホームの全景。
駅ホームの裏手である西側一帯は畑が広がっています。
そしてホームの北西側にはりんごの木が並んだりんご畑となっています。
畑の側から見た神畑駅の全景です。
こちらは神畑駅から県道65号上田丸子線を南におよそ2km離れた
2駅隣りの下之郷駅が最寄りである生島足島神社です。
古来、朝廷に仕えて機を織る職能集団を「服部(はとりべ)」と言いましたが、
神宮に仕えて神の御衣を織る「神服部(かんはとり)」という人たちがいました。
神畑(かばたけ)の地名は生島足島神社の神服部が訛ったものとされています。
【写真撮影:2020年3月ほか】
■モデル車両: 上田電鉄1000系電車 1001編成
現在の上田鉄道別所線のルーツは1921年(大正10年)の上田温泉軌道によるもので、
青木線と川西線の2つの路線で三好町駅(現在の城下駅)━別所駅(現在の別所温泉駅)が
開業をしています。
1924年(大正13年)には千曲川鉄橋ができて省線(後の国鉄)上田駅まで延伸。
現在の別所線となる線路が全通となります。
その後、丸子鉄道と上田温泉軌道(→上田電鉄)が1943年(昭和18年)に合併して
上田丸子電鉄となったのが現在の上田電鉄のルーツであり、
1958年(昭和33年)に東急の系列会社となって現在に至ります。
こちらは列車の車体につけられた上田電鉄の社章です。
1969年(昭和44年)に上田丸子電鉄は上田交通に社名変更されましたが、
その後鉄道部門が上田交通から分離し2005年(平成17年)に再び上田電鉄となります。
社章は1939年(昭和14年)発足の初代の上田電鉄のものが再び使われています。
東急系列である為、上田電鉄では東急の払い下げ車両を歴代で使用してきました。
1000系の前任車両である上田交通7200系電車は1993年(平成5年)に
東急から譲り受けて上田交通(当時・現上田電鉄)へと入線しましたが、
その時点で既に26年使用されていた車両であった為、当然老朽化が進む事となりました。
この7200系を置き換える為に導入されたのが上田電鉄1000系電車となります。
【上写真:東急1000系1015編成】
置き換え用として上田電鉄へと譲渡されたのは東急1000系電車で、
1991年(平成3年)に東急池上線用に作られた4次車で
「1000N'系」と呼ばれる編成のものです。
【上写真:上田電鉄1000系1001編成(旧東急1000系1015編成)】
上田電鉄へと譲渡される事となった1000系のうち、
2008年(平成20年)3月に1015Fと1018Fの2編成が
東急テクノシステム長津田工場で改造が行われました。
運賃箱や整理券発行機などワンマン運行の為の設備の設置や
連結面の転落防止幌の設置などが行われた他、
デハ1000形の運転台寄りにパンタグラフを増設し2基搭載なったのが
主な改造工事の内容となります。
上田電鉄1000系の1001編成と1002編成となった2編成は
2008年(平成20年)8月1日に上田電鉄別所線での営業運転を開始しました。
駅メモのでんこである神畑いおりの誕生日が8月1日に設定されていますが、
これは上田電鉄1000系の別所線での営業運転開始日が元ネタとなります。
また神畑いおりのコスチュームのカラーリングを見ると
灰色の地色に赤い帯色となっています。
これは上田電鉄で運行開始をした当時の東急色のカラーリングで
灰色はステンレス車体の地色、赤( )は車体の帯色と同じです。
帯色が胴の裾が車両前面と同じ太い一本線、袖が車体横と同じ2本線となっている事からも
元々の東急カラーがモチーフであるが分かります。
2022年(令和4年)5月27日より駅メモで行われた
「いおりと巡る別所温泉・寺社仏閣の旅」イベントで上田電鉄と駅メモがコラボを行っていますが、
このイベントで神畑いおりが上田電鉄公認キャラクターとなっています。
イベントを完走すると上田電鉄の窓口でいおりのキャラクターカードが配布されましたが、
このカードにいおりの元ネタが1001編成であることが明記されています。
ですので神畑いおりの元ネタ車両は上田電鉄1000系1001編成で確定となります。
【上写真:(上)伊賀鉄道200系】(下)一畑電車1000系】
上田電鉄と同じく東急1000系が譲渡されて使用されている例としては
伊賀鉄道200系や一畑電車1000系などがあり、最近では福島交通1000系も同様です。
【上動画はクリックで再生します。】
こちらは下之郷車庫から出庫する上田電鉄1000系1001編成の動画です。
以下では編成の各車両について見てみたいと思います。
編成の上田方のデハ1000形1001です。デ(電動車)ハ(普通車)で
元は東急池上線用4次車であった東急1000系デハ1310形1315であり、
編成略記号McのM(動力車)c(制御車)の制御電動車でした。
東急時代には一つだったパンタグラフが上田電鉄譲渡時の改造で
運転台側に1基増設されており計2基となっています。
1000系をモチーフとしている神畑いおりの背中のパンタグラフを見ると
同じシングルアームの形状である事が分かります。
上田方車端の運転台付近の様子です。
運転台後方の仕切り壁上方の液晶ディスプレイと運賃箱は
上田電鉄譲渡によるワンマン化改造で設けられました。
壁には他に東急車輛の1991年(平成3年)の製造銘板と
改造を行った東急テクノシステムの2008年(平成20年)の銘板があります。
運転台の中の様子です。T型ワンハンドルの制御装置は東急時代から変わりませんが、
上田電鉄譲渡時にワンマン運転の為にドア開閉ボタンが増設されています。
車内の様子です。基本的には東急時代から変化しておらず
車端部には4人掛けのシートが、中央部には9人掛けのロングシートが
それぞれ設置されています。
別所温泉方の車端の連結部付近。4人掛けロングシートが両側に設置されています。
切り返して見た車内客室。中央部のロングシートは座席間に
仕切板が設けられており3人づつのシートが3つ連なる形状となっています。
こちらは別所温泉方に編成されているクハ1100形1101です。
ク(制御車)ハ(普通車)ですので動力は無く運転台のある制御車両となります。
編成略記号ではTcですのでT(付随車)c(制御車)となり
東急池上線時代に目黒方の先頭車両だった1000系クハ1000形1015が元となります。
上田方車端の連結部付近です。こちらの車両はロングシートが片側だけで
もう一方側は座席の無い車椅子対応フリースペースとなっています。
東急時代には両側が座席でしたが上田電鉄譲渡時に片側の座席が撤去され、
バリアフリー対応の改造が施されています。
車内の様子です。
こちらの車両も基本的には東急時代の座席がそのまま使われています。
別所温泉方車端の運転台後部付近。
ワンマン対応の運賃箱の他、乗降扉脇には整理券発券機がありますが
上田電鉄では2021年(令和3年)からQRコードによるキャッシュレス決裁が導入されており
ご覧の通り整理券箱の上にQRコードの読み取り機があります。
列車内に掲示されていたQR決裁の案内。
別所温泉方の運転台の様子です。
切り返して見た車内。
上田方のデハ1000形でも同様ですが、車内の優先座席は
運転台寄りロングシートの中央部3席の部分が指定されています。
ご覧の通りモケットの色などは通常席と変わっておらず
優先席を示すシールが窓に貼られているのみとなっています。
【写真撮影:2022年5月ほか】
■No.35 神畑いおり(Kabatake Iori)
■タイプ:ディフェンダー
■誕生日:8月1日
■出身駅: 上田電鉄 別所線 神畑駅(長野)
こちらは上田市神畑付近の光景です。かつてはこの道路は
県道65号上田丸子線の一部でしたが南側に築地下之郷バイパスが開通すると
2020年(令和2年)に県道指定が外されており、現在は旧道の市道となっています。
旧県道65号線の神畑交差点。
反対の南側から見た神畑交差点付近の光景です。
この神畑交差点はT字の交差点となっており、南西の別所温泉方向へと分岐をしています。
6kmほどで別所温泉の温泉街へと通じるこの道は別所街道とも呼ばれていました。
この道路もかつては県道177号鹿教湯別所上田線という県道でしたが
2020年(令和2年)に神畑交差点から800mほどの区間が県道指定を外され現在は市道です。
その神畑交差点から別所街道を南に60mほど進むと
上田電鉄の神畑踏切があります。
南側から踏切を見ると、ご覧の通り神畑交差点までの近さが分かります。
そしてこの神畑踏切の北西側の線路脇に
駅へと通じる連絡路があります。
線路脇を進んだこちらが神畑駅の駅入口となります。
駅は1921年(大正10年)に上田温泉電軌の駅として開業したもので、
何度か路線の所属会社が変わったものの一貫して無人駅として現在に至ります。
駅入口の階段前付近の様子です。
踏切脇の道路からの連絡通路の脇には駅の駐輪場があります。
また駐輪場の手前には民家の入口がありました。
ホームの様子です。
単式ホーム1面1線の無人駅となっており駅舎はありません。
代わりに中央付近に待合室の建屋が置かれています。
待合室の中の様子。
奥の壁側がベンチとなっています。
ホーム南側が入口となっており、
自動券売機は無いものの自販機が置かれています。
ホーム建屋の屋根は待合室部分だけではなく
別所温泉方にも張り出しており、外にもベンチが置かれています。
北側から見た駅ホームの全景。
駅ホームの裏手である西側一帯は畑が広がっています。
そしてホームの北西側にはりんごの木が並んだりんご畑となっています。
畑の側から見た神畑駅の全景です。
こちらは神畑駅から県道65号上田丸子線を南におよそ2km離れた
2駅隣りの下之郷駅が最寄りである生島足島神社です。
古来、朝廷に仕えて機を織る職能集団を「服部(はとりべ)」と言いましたが、
神宮に仕えて神の御衣を織る「神服部(かんはとり)」という人たちがいました。
神畑(かばたけ)の地名は生島足島神社の神服部が訛ったものとされています。
【写真撮影:2020年3月ほか】
■モデル車両: 上田電鉄1000系電車 1001編成
現在の上田鉄道別所線のルーツは1921年(大正10年)の上田温泉軌道によるもので、
青木線と川西線の2つの路線で三好町駅(現在の城下駅)━別所駅(現在の別所温泉駅)が
開業をしています。
1924年(大正13年)には千曲川鉄橋ができて省線(後の国鉄)上田駅まで延伸。
現在の別所線となる線路が全通となります。
その後、丸子鉄道と上田温泉軌道(→上田電鉄)が1943年(昭和18年)に合併して
上田丸子電鉄となったのが現在の上田電鉄のルーツであり、
1958年(昭和33年)に東急の系列会社となって現在に至ります。
こちらは列車の車体につけられた上田電鉄の社章です。
1969年(昭和44年)に上田丸子電鉄は上田交通に社名変更されましたが、
その後鉄道部門が上田交通から分離し2005年(平成17年)に再び上田電鉄となります。
社章は1939年(昭和14年)発足の初代の上田電鉄のものが再び使われています。
東急系列である為、上田電鉄では東急の払い下げ車両を歴代で使用してきました。
1000系の前任車両である上田交通7200系電車は1993年(平成5年)に
東急から譲り受けて上田交通(当時・現上田電鉄)へと入線しましたが、
その時点で既に26年使用されていた車両であった為、当然老朽化が進む事となりました。
この7200系を置き換える為に導入されたのが上田電鉄1000系電車となります。
【上写真:東急1000系1015編成】
置き換え用として上田電鉄へと譲渡されたのは東急1000系電車で、
1991年(平成3年)に東急池上線用に作られた4次車で
「1000N'系」と呼ばれる編成のものです。
【上写真:上田電鉄1000系1001編成(旧東急1000系1015編成)】
上田電鉄へと譲渡される事となった1000系のうち、
2008年(平成20年)3月に1015Fと1018Fの2編成が
東急テクノシステム長津田工場で改造が行われました。
運賃箱や整理券発行機などワンマン運行の為の設備の設置や
連結面の転落防止幌の設置などが行われた他、
デハ1000形の運転台寄りにパンタグラフを増設し2基搭載なったのが
主な改造工事の内容となります。
上田電鉄1000系の1001編成と1002編成となった2編成は
2008年(平成20年)8月1日に上田電鉄別所線での営業運転を開始しました。
駅メモのでんこである神畑いおりの誕生日が8月1日に設定されていますが、
これは上田電鉄1000系の別所線での営業運転開始日が元ネタとなります。
また神畑いおりのコスチュームのカラーリングを見ると
灰色の地色に赤い帯色となっています。
これは上田電鉄で運行開始をした当時の東急色のカラーリングで
灰色はステンレス車体の地色、赤( )は車体の帯色と同じです。
帯色が胴の裾が車両前面と同じ太い一本線、袖が車体横と同じ2本線となっている事からも
元々の東急カラーがモチーフであるが分かります。
2022年(令和4年)5月27日より駅メモで行われた
「いおりと巡る別所温泉・寺社仏閣の旅」イベントで上田電鉄と駅メモがコラボを行っていますが、
このイベントで神畑いおりが上田電鉄公認キャラクターとなっています。
イベントを完走すると上田電鉄の窓口でいおりのキャラクターカードが配布されましたが、
このカードにいおりの元ネタが1001編成であることが明記されています。
ですので神畑いおりの元ネタ車両は上田電鉄1000系1001編成で確定となります。
【上写真:(上)伊賀鉄道200系】(下)一畑電車1000系】
上田電鉄と同じく東急1000系が譲渡されて使用されている例としては
伊賀鉄道200系や一畑電車1000系などがあり、最近では福島交通1000系も同様です。
【上動画はクリックで再生します。】
こちらは下之郷車庫から出庫する上田電鉄1000系1001編成の動画です。
以下では編成の各車両について見てみたいと思います。
編成の上田方のデハ1000形1001です。デ(電動車)ハ(普通車)で
元は東急池上線用4次車であった東急1000系デハ1310形1315であり、
編成略記号McのM(動力車)c(制御車)の制御電動車でした。
東急時代には一つだったパンタグラフが上田電鉄譲渡時の改造で
運転台側に1基増設されており計2基となっています。
1000系をモチーフとしている神畑いおりの背中のパンタグラフを見ると
同じシングルアームの形状である事が分かります。
上田方車端の運転台付近の様子です。
運転台後方の仕切り壁上方の液晶ディスプレイと運賃箱は
上田電鉄譲渡によるワンマン化改造で設けられました。
壁には他に東急車輛の1991年(平成3年)の製造銘板と
改造を行った東急テクノシステムの2008年(平成20年)の銘板があります。
運転台の中の様子です。T型ワンハンドルの制御装置は東急時代から変わりませんが、
上田電鉄譲渡時にワンマン運転の為にドア開閉ボタンが増設されています。
車内の様子です。基本的には東急時代から変化しておらず
車端部には4人掛けのシートが、中央部には9人掛けのロングシートが
それぞれ設置されています。
別所温泉方の車端の連結部付近。4人掛けロングシートが両側に設置されています。
切り返して見た車内客室。中央部のロングシートは座席間に
仕切板が設けられており3人づつのシートが3つ連なる形状となっています。
こちらは別所温泉方に編成されているクハ1100形1101です。
ク(制御車)ハ(普通車)ですので動力は無く運転台のある制御車両となります。
編成略記号ではTcですのでT(付随車)c(制御車)となり
東急池上線時代に目黒方の先頭車両だった1000系クハ1000形1015が元となります。
上田方車端の連結部付近です。こちらの車両はロングシートが片側だけで
もう一方側は座席の無い車椅子対応フリースペースとなっています。
東急時代には両側が座席でしたが上田電鉄譲渡時に片側の座席が撤去され、
バリアフリー対応の改造が施されています。
車内の様子です。
こちらの車両も基本的には東急時代の座席がそのまま使われています。
別所温泉方車端の運転台後部付近。
ワンマン対応の運賃箱の他、乗降扉脇には整理券発券機がありますが
上田電鉄では2021年(令和3年)からQRコードによるキャッシュレス決裁が導入されており
ご覧の通り整理券箱の上にQRコードの読み取り機があります。
列車内に掲示されていたQR決裁の案内。
別所温泉方の運転台の様子です。
切り返して見た車内。
上田方のデハ1000形でも同様ですが、車内の優先座席は
運転台寄りロングシートの中央部3席の部分が指定されています。
ご覧の通りモケットの色などは通常席と変わっておらず
優先席を示すシールが窓に貼られているのみとなっています。
【写真撮影:2022年5月ほか】