さて、お次は万葉線です。
正式には高岡駅停留場━六渡寺駅間が軌道法による軌道、
つまり路面電車である高岡軌道線、
六渡寺駅━越ノ潟駅までが鉄道事業法による鉄道の新湊港線と
書類上は二つの形式の路線なのですが、
高岡駅停留場━越ノ潟駅間を直通で運行しており
併せて「万葉線」として運用、営業を行っています。
元々は富山地方鉄道が開業をした路線で、
その後加越能鉄道に譲渡され運営されていましたが
2001年に第三セクター転換がされ万葉線となりました。
やはり路面電車の第三セクター化はめずらしい様子です。
こちらはJR高岡駅。
あいの風富山鉄道(旧JR北陸本線)の高岡駅でもあります。
駅舎は「Curun TAKAOKA」という駅ビルになっています。
この駅ビルの1階を進むとご覧の通り万葉線への案内表示があります。
表示の先には万葉線のホームと待合室が。
待合室はご覧の通りなかなか綺麗な造りです。
中には高岡市出身の藤子・F・不二雄氏の生誕80年を記念して作られたという
高岡の伝統産業「高岡銅器」で作られた「高岡市ドラえもんポスト」が設置されています。
こちらが高岡駅停留場のホーム。
万葉線の始発となっています。
高岡駅停留場を出るとすぐに駅前にあるのが
ご覧の大伴家持の銅像。
越中守として高岡に国守として赴任した大伴家持は
万葉歌人としてあまりにも有名であり、万葉線の線名の由来にもなっています。
末広町停留場。
起点から500mの場所にある最初の停留場です。
1本の線路を上下線のホームが相対式で設置されています。
片原町停留場。
この停留場はご覧の通り構造物が何も無く、
ただ道路の軌道脇にペイントで停留場が描かれているだけの駅です。
ホームは無いのになぜか列車交換の施設はあるという
なかなか不思議な停留場です。
坂下町停留場。
交差点を挟んで千鳥式に相対式ホームが設置されている停留場です。
「高岡大仏口」の副称があり、大仏のある大佛寺の最寄りでもあります。
救急医療センター前停留場。
相対式2面1線で、交差点ではないものの千鳥式にホームが配置されています。
「古城公園西口停留場」という副停留場名があり、
高岡城跡の西口入口まではおよそ300mほどの場所にあります。
広小路停留場。
停留場は相対式2面2線ホームです。
この停留場から高岡方面寄りにポイントがあり、
六渡寺駅方面は複線、高岡駅方面は単線となっています。
志貴野中学校前停留場。
交差点を挟んだ千鳥式2面2線の停留場で目の前は名前の通り中学校があります。
「高岡市役所前」の副称があり、
実際に市役所は志貴野中学校の真裏200mほどの距離です。
市民病院前停留場。
相対式2面2線の停留場です。
江尻停留場。
相対式2面2線の停留場です。
旭ヶ丘停留場。
荻布停留場。
相対式2面2線の停留場です。
「日本ゼオン前停留場」の副称があり、
小矢部川沿いにある広大な日本ゼオン高岡工場の敷地のうち
正門に一番近い電停でもあります。
かつて旭ヶ丘━萩布間では路面電車の線路と貨物専用線が
道路上で平面交差するというめずらしい場所があって
鉄道ファンには有名な場所だったそうです。
新能町停留場。
相対式2面2線の駅で、JR氷見線の能町駅とおよそ400mの距離で
徒歩5分程度の乗換停留所です。
米島口停留場。
相対式2面2線の停留場です。
この停留場のすぐ北から、カーブしながらポイントがあって単線となります。
ご覧の通りこの停留場のすぐ横には
万葉線の本社があり、車両基地や車両庫もすぐ近くにあります。
また副称が「アルビス米島店前」となっており、
北陸を中心に展開するスーパーマーケットであるアルビスの
米島店が目の前にあります。
米島口停留場を出ると万葉線高岡軌道線は路面の併用軌道から
専用軌道区間へと入ります。
これは次の停留場までの区間で他社路線を跨ぐ為に跨線橋を渡る為です。
まずは非電化路線であるJR氷見線の線路。
そしてこちらは現在では日本唯一の貨物専用路線である
JR貨物の新湊線の線路を跨線橋で越えて行きます。
能町口停留場。
ご覧の通りこの停留場までが専用線となっており、
六渡寺駅側は再び道路での併用区間となっています。
能町口停留場を出た万葉線は県道350号線を北上します。
新吉久停留場。
ご覧の通り県道350号線が狭い為、
道路上にペイントがされているだけの停留場となっています。
線路は上下線に分かれており列車交換が可能です。
また上り線は歩道奥に待合所が設置されていますが
下り線は「電車乗り場」の表示が電柱にあるだけです。
さらに県道350号線の併用路線を北上する万葉線。
次の停留場の案内が見えてきます。
吉久停留場。
一本の線路を相対式に上下のホームと呼ぶべきペイントで挟まれている停留場です。
電柱に「電車乗り場」の看板が表示されている以外に構造物はありません。
吉久停留場を出ると万葉線はご覧の通り、
県道を逸れて専用線区間へと入ります。
ここから先は万葉線は終点の越ノ潟駅まで全てが専用線となります。
専用線を進む万葉線。
中伏木停留場。
相対式2面のホームが単線の専用線を挟む形の停留場です。
この駅から万葉線の路線名の由来となった
歌人・大伴家持の和歌が各駅各停留場に掲示されています。
六渡寺駅。
相対式ホーム2面2線を持ち、ご覧の様に列車交換が可能な駅となっています。
万葉線のうち、軌道法に拠る路面電車である高岡軌道線はこの駅が終点となります。
ただ、万葉線自体はこの先の越ノ潟駅まで直通運転をしていますので
この六渡寺駅は列車運行上も時刻表でも完全に途中駅です。
こちらはau 4G LTEでの電波サービスマップです。
万葉線のうち高岡駅停留場から六渡寺駅までの高岡軌道線の区間は
全線が電波サービスエリア圏内となっています。
路面電車ですのでトンネルも無く、
列車内ならどこからでもGPSアクセスが可能となります。
起点の高岡駅停留場からこの六渡寺駅までは
8kmで所要時間35分となっています。
路面電車なので8kmの区間に18の停留場があり、
駅間は300m~500m程度となっています。
この先も万葉線はまだまだ続きますが、
駅数も多いのでここから先についてはその2に続きます。
とりあえず、では。