宮之城線a81
国鉄宮之城線の続きです。


その1(川内駅━宮之城駅間)はこちら



宮之城線88
宮之城駅までは1926年(大正15年)に開通をした宮之城線でしたが、
路線はさらに北西へと大口までを目指して延伸を続けます。



宮之城線89
宮之城駅から廃線跡の市道を3kmほど東に進むと
次の佐志駅の駅跡が見えてきます。
宮之城線91
こちらが駅跡です。
廃線部分は道路へと変貌をしていますが
ホームは当時のものが概ねご覧の様に残っていました。

駅は1934年(昭和9年)の路線延伸によって開設されたもので、
待合室のみの駅舎のある単式ホーム1面1線の棒線無人駅でした。
宮之城線90
ホームの北端部は若干削り取られている様子で、
営業時には赤線で示した場所に小さな駅舎がありました。
宮之城線92
駅舎のあった場所の裏手付近の敷地には
駅跡を示す石碑と車輪が置かれていました。



宮之城線93
こちらは佐志駅から廃線跡を転用した市道を2kmほど北上した付近であり、
ここに次の駅の駅跡があります。
宮之城線94
かつての薩摩湯田駅の駅跡がこちらとなります。
1934年(昭和9年)の路線延伸時に開設された駅で、
この駅も単式ホーム1面1線のみの棒線無人駅だったそうです。
宮之城線95
駅のホームはご覧の感じでありました。
ホーム上には待合の上屋があるのみで駅舎は無かったそうです。
宮之城線96
ホーム北側にあたる盛り土の上には
駅跡を示す石碑と車輪があります。
敗戦後もかつてここには駅前のイチョウの木があったのですが
現在は伐採撤去されてしまった様です。
宮之城線97
ホームから垂直に伸びるこの道は
かつての停車場線ともいうべき道であり、
駅付近を走る市道と駅を連絡していました。
廃線跡が道路に転用された際にホームの盛り土が削り取られた様です。
宮之城線98
駅跡の南側に隣接して建っている
湯田下営農研修館。周囲にあるのはこの建物くらいです。



宮之城線99
薩摩湯田駅を出た宮之城線は東にカーブを描き
そのまま東進するルートを取ります。
宮之城線a10
道路に転換された廃線跡を進んで2.5kmほど進むと次の駅跡となります。
この付近の廃線跡は農免道路として整備されていました。
宮之城線a09
かつての駅前には駅前商店であったであろう民家が見えます。
宮之城線a01
こちらが薩摩鶴田駅の駅跡となります。
現在はご覧の鶴田鉄道記念館と公民館を兼ねた建物が建っています。

この駅も1934年(昭和9年)の路線延伸時に開設された駅ですが、
翌年にさらに延伸されるまでの間は終着駅でした。
宮之城線a02
中を覗くとご覧の様に鉄道関連の展示物が並んでいました。
宮之城線a03
記念館前の敷地を見ると外にも鉄道関連の展示物が。
宮之城線a04
駅前の一角にはご覧の「つるた駅ニュータウン」の地図があるのですが、
この場所はかつての薩摩鶴田駅の跡地を宅地開発した一角となっています。
宮之城線a05
かつて線路のあったニュータウンの一角の様子です。
宮之城線a06
当時の写真などを参考に
ニュータウンの地図にかつての駅の配置を書き込むと
おおよそご覧のような感じとなっていました。
宮之城線a07
鉄道記念館の建物の東に残る短いホームは
営業当時の写真などからおそらく使用していたホームの一部と思われます。
元々のホームはもっと長く、記念館の建物付近まで延びていた様子です。
宮之城線a08
駅舎は記念館の位置ではなく、ご覧の道路よりのあたりにあった様です。
駅は相対式2面2線でしたが1985年(昭和60年)の無人駅化後は
駅舎側の1面のみを使用していたそうです。



宮之城線a11
こちらは国道267号線から県道402号線が分岐している
求名橋付近の様子です。
橋の欄干には車輪を模した飾りがあります。
宮之城線a12
橋の袂のこの付近がかつての薩摩求名駅の駅跡となります。
宮之城線a15
駅の西側の廃線跡から見た駅の遠景です。
宮之城線a14
駅跡にはご覧の「下中福良自治公民館」と看板の出ている建物があります。
この建物こそが営業当時の薩摩求名駅の駅舎が現存しているものです。
鉄道が走っていた当時から駅舎には公民館が同居していました。
宮之城線a13
営業時のホームはご覧の様に駅舎の北側にありました。
駅舎自体は改札と待合室のスペースが塞がれており、
営業当時とは若干形が変わっています。
宮之城線a35
こちらは二つ隣の薩摩永野駅に保存されている
薩摩求名駅の駅名標。



宮之城線a16
こちらは国道504号線の広橋バス停です。
この近くにかつての宮之城線の広橋駅がありました。
宮之城線a17
ご覧のバス停脇の坂の上がかつての駅跡です。
宮之城線a18
かつての駅跡には薩摩町の町立の薩摩学校給食センターが建っています。
宮之城線a19
給食センターから西へ伸びるご覧の道は
かつての宮之城駅方面への廃線跡です。
宮之城線a20
国道504号からさつまクリニックの裏手を見ると
築堤の上を走る廃線跡の道路を望むことができます。
宮之城線a21
駅跡には営業時の写真を参考にすると
おおよそご覧の感じでホームと木造の駅舎があった様子です。
宮之城線a22
こちらはホームと線路があった付近の光景です。
駅は1935年(昭和10年)の宮之城線延伸に際して設置されました。
単式ホーム1面1線の棒線無人駅だった様子です。
宮之城線a23
そして給食センターの敷地の廃ホーム跡付近から
国道504号と穴川の方角を見ると、川の向こう側に橋台跡があるのが見えます。
宮之城線a24
国道から見た対岸の橋台。
宮之城線a25
当時の写真と橋台の遺構から、
ご覧のように国道と穴川をガーター橋が架かっていた様です。
宮之城線a26
隣の薩摩永野駅に保存されている広橋駅の駅名標。



宮之城線a27
広橋駅から国道504号線に沿って西に4kmほど進んだ廃線跡の道路です。
道の脇には桜は植えられていて桜並木となっています。
宮之城線a28
その先へと東に進むと腕木式信号があり、
シーサスクロッシングの線路が現れます。
宮之城線a29
線路が終わる先がかつての駅跡となります。
宮之城線a36
終端に留置されている国鉄ヨ8000形車掌車のヨ8958。
宮之城線a30
こちらが駅跡に建つ永野鉄道記念館です。
宮之城線の廃線の資料などを保存展示する為に
駅の廃止後にさつま町によって建てられました。
宮之城線a31
駅舎の中はご覧の通り、駅の待合室風に作られています。
営業当時の建物では無く廃線後に建てられたものですが
駅名標などは当時の物が使われている様子です。
宮之城線a32
こちらは記念館の中の展示スペースです。
普段は近くに鍵を預かる委託管理者の店があるそうで扉は閉まっていますが
希望者が申し出れば見学ができるそうです。
宮之城線a33
営業当時の駅舎は木造で、
写真を参考にするとご覧のあたりに建っていた様子です。
駅は1935年(昭和10年)の延伸によって終着駅として開業し、
1937年(昭和12年)の宮之城線全線開通によって中間駅となりました。

シーサスクロッシングが残る事からも分かる通り
この駅は営業当時はスイッチバック駅となっており、
島式ホーム1面2線でした。
宮之城線a34
駅舎跡の南側にあるホームの遺構です。
現在でも鉄道記念館の一部として当時のホームが保存されています。
ホーム上には薩摩永野駅だけでなく、広橋駅と薩摩求名駅の駅名標も。
宮之城線a37
脇の線路には保線用のモーターカーが留置されています。
宮之城線a41
そしてスイッチバック駅ですのでホームの東側で
ご覧の様に線路が一本にまとまって行き止まりとなっていました。
宮之城線a38
こちらは鉄道記念館側から見た正面の道路。
かつてはこの道が「停車場線」であり、
突き当たりに走る県道50号線と連絡をしている道路でした。
宮之城線a39
県道側から見た駅前の道。
宮之城線a40
県道50号線には鉄道記念館への案内板があります。
宮之城線a42
駅から再び西側に来た廃線後を戻ると
すぐにご覧の道路の分岐点があります。
宮之城線a43
こちらがスイッチバックの分岐点で、
写真右側の桜並木のある方が川内・宮之城方面、
左が薩摩大口方面となります。



宮之城線a45
スイッチバックで分かれた宮之城線は北方に進路を取り、
山間のトンネルを幾つも抜けながら7kmほど進みます。
写真のご覧の道が、かつての駅と県道を連絡する道路となります。
宮之城線a46
鉄道記念公園として整備されているこちらが針持駅の駅舎跡です。
宮之城線a49
市による公園の使用心得の看板がありました。
宮之城線a47
こちらは公園に置かれた駅名標。
宮之城線a48
同じく公園に置かれた「針持駅跡之碑」と刻まれた石碑です。
宮之城線a44
1937年(昭和12年)の宮之城線延伸による全線開業時に設置された駅であり、
島式ホーム1面2線を持つ列車交換可能駅でした。
しかし無人化で線路も片面が撤去され、
廃止時には駅舎と反対側の1面のみが残され使用されていたそうです。
写真の黄色線は撤去された方の線路の位置を示したものです。
宮之城線a50
駅跡の公園北隣にある針持駐在所。
宮之城線a51
駅敷地の南西隣にある消防団の倉庫です。
宮之城線の営業時には木造の倉庫だった様で廃止後も使われていた様ですが
現在ではご覧のコンクリート造りに建て替えられていました。
宮之城線a52
駅跡南側から宮之城方面を見た光景です。
廃線跡の道路が、営業時の線路の形そのままに残っているのが分かります。



宮之城線a54
針持川の西側を川に沿うようにS字を描きながら北上し
3.6kmほど進むと次の駅が見えてきます。
宮之城線a55
こちらが西太良駅の駅跡となります。
宮之城線a56
駅の敷地はこちらも鉄道記念公園して市の公園になっていました。
宮之城線a57
公園に置かれた駅名標です。
宮之城線a58
こちらにも「西太良駅跡之碑」と刻まれた石碑がありました。
宮之城線a53
公園の場所が駅舎のあった場所となり、
前の道がホームと線路の跡となります。
当時の写真を参考にするとおおよそ配置はご覧の通りです。

1937年(昭和12年)の路線延伸時に開業した駅で
島式ホーム1面2線の駅でした。
1971年(昭和46年)に交換設備が撤去されて以降は
駅舎と反対側の1面のみが使用されていました。
宮之城線a59
公園の北隣にある消防団の倉庫。
宮之城線a60
駅の北すぐの廃線跡は切り通しとなっており、
営業当時から使われている跨線橋が今も使われています。



宮之城線a61
国道267号線を沿うように北上し2.8kmほど進むと
ご覧の「羽月駅前」交差点があります。
宮之城線a62
名前の通りこの交差点の目の前が羽月駅の跡地となります。
宮之城線a64
駅跡の敷地はこちらも市の公園となっています。
宮之城線a65
公園に置かれた駅名標。
宮之城線a66
こちらにも「羽月駅跡之碑」と刻まれた石碑が置かれていました。
宮之城線a67
公園の裏手の国道と反対側のこちらが
かつての宮之城線の廃線跡となります。
宮之城線a63
駅舎とホームは当時の写真を参考にすると
おおよそご覧のあたりにありました。
公園の石碑などのあるあたりが駅舎の場所と思いがちですが、
実際には交差点から廃線跡への道路付近が駅舎だった様です。

駅は1937年(昭和12年)の開業で、
単式ホーム1面1線の棒線駅だった様です。
宮之城線a68
公園の南側には廃線後に道路になった駅舎跡がありますが、
その南側にも駅の敷地だった公園駐車場があります。
宮之城線a69
国道を挟んだ駅跡の向かい側にあるJA北さつまの駅前配送センター。
宮之城線a70
その斜向かいにある羽月駅前簡易郵便局。
駅は廃線でなくなってもうだいぶ経ちますが、
付近には駅前の名前がいたるところに残っていました。



宮之城線a72
こちらは旧・大口市(現・伊佐市)の中心街にある大口ふれあいセンターです。
1988年(昭和63年)に鉄道が廃止された駅の跡地に、
「大口歴史民族鉄道資料館」などを設けた市の建物として
1992年(平成4年)に建てられました。
宮之城線a71
このふれあいセンターの目の前の道が
かつての薩摩大口駅の駅舎への道路であり、
写真を参考にするとおおよそご覧の感じで木造駅舎が建っていたようです。
宮之城線a74
そしてこちらはふれあいセンターの南方にある
南国交通バスの降車場です。
宮之城線a73
大口終着のバスの降車場であるここが
かつて宮之城線が走ってきた時に使っていた
薩摩大口駅0番線ホームのあった場所
だそうです。

駅廃止の1年前に宮之城線は廃止されていますが
0番線のホームは路線廃止後は閉鎖されていたそうです。
宮之城線a75
宮之城線0番ホーム跡のバス停の南側には
「大口ポケットパーク」が設けられており、
腕木式信号機や国鉄ヨ8000形車掌車のヨ8952が留置されています。
宮之城線a76
公園に設置されている案内板。
宮之城線a77
ポケットパークの様子です。



以上で宮之城線の廃線跡の全駅となります。

宮之城線a80
こちらはau 4G LTEでの電波エリアマップです。
宮之城線の走っていた区域については基本的に全線が電波エリア内と考えて良いでしょう。

宮之城線a79
こちらも参考までに薩摩大口駅からのレーダーの射程範囲です。
薩摩大口駅からは薩摩求名~薩摩大口間の宮之城線の駅が全て取れる事が分かります。


宮之城線の宮之城駅から薩摩大口駅までの間を公共交通機関で攻略するには
南国交通バスの「宮之城~湯田~求名駅~曽木~大口」線の利用が一番適しているでしょう。
宮之城停留場━大口バスセンター間で所要時間は1時間10分前後、
運賃は820円
となっています。
以下はこの路線バスの運行ルートです。
宮之城線a78
(上画像をクリックすると拡大します)

こちらの路線バスも基本的には国道267号線をそのまま辿るルートとなっています。
ですので宮之城線の当該区間の駅が国道267号線上にエリアがあるかどうか、
がそのままチェックインの可否になると思って良いでしょう。
以下はバスの停留場と宮之城線の駅の対比表です。

 ■佐志駅  :チェックイン不可(要レーダー)
 □薩摩湯田駅:柏原橋停留場(大願寺~山越 間で取得可能)
 □薩摩鶴田駅:鶴田駅入口停留場(鶴田中学校前~羽有 間で取得可能)
 □薩摩求名駅::求名駅前(求名下手~橋掛口 間で取得可能)
 □広橋駅 :搦停留場(駅のエリアが狭く搦停留場付近のみチェックイン可能)
 ■薩摩永野駅:チェックイン不可(要レーダー)
 □針持駅  :針持停留場(境田~関白陣 間でチェックイン可能)
 □西太良駅 :西太良駅停留場(門前~下殿 間でチェックイン可能)
 □羽月駅  :羽月駅前停留場(南中学校前~山之口(羽月) 間でチェックイン可能)
 □薩摩大口駅:大口バスセンター停留場(ニシムタ(大口店)~終点でチェックイン可能)

このバス路線では佐志駅と薩摩永野駅が直接のチェックインができません
別の方法で直接に佐志駅と薩摩永野駅のエリアまで行くか、
レーダーなどのアイテム使用が必要となるでしょう。


その1でも書きましたが、直接チェックインを狙うにしても
アイテム使用をするにしても車で移動するのが宮之城線では一番楽でしょう。
車の使用が可能な方には一番にお勧めします。


公共交通機関では、鹿児島空港発のバスなどでも宮之城線の攻略が可能ですが、
空港連絡バスだけでのコンプリートができないだけに、路線バスなどとの併用が必要でしょう。

一つだけ確実に言えるのは、
「宮之城線は既存鉄道路線からはレーダーを使ってもコンプはできない」
ということです。
こちらを含めた様々な情報を吟味して攻略をして下さい。


では。